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事業創造と価値創出のための「アート思考」

2050年の“未来人材”に求められる能力・姿勢をアート思考で磨く

第2回

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 世界で唯一のアート思考を使ったコンサルティング会社の代表である株式会社Bulldozerの代表取締役運転手 尾和恵美加が、アート思考が秘める可能性を紹介する本連載。前回は、アート思考とはどのようなものか、なぜ今必要なのかを紹介しました。今回は、アート思考のフレームワークやステップ、着目したいポイントなどについて解説していきます。

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AIと共存しなければならない時代の人材要件

 先行き不透明なVUCAの時代への突入も一昔前のことになってきました。加えて、2022年11月に公開されたOpenAIのChat GPTによって、パラダイムシフトが加速していると感じている方も多くいらっしゃると思います。混沌とした中では、“正解を求める”労働から“正解を提案する”労働への移行が必要とされています。こう言われると、大きな変化の必要性に迫られ、不安を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、振り返ると人間にとっての労働の歴史はこれまでも大きな変化を繰り返してきました。

 人類太古から振り返ると、農業・林業・漁業など自然界の価値をダイレクトに人間界に転換する一次産業、そしてこれらを加工する工業や建設業といった二次産業では、肉体作業が主な労働価値でした。その後、多くの人が仕事として携わる三次産業と移り変わることで、知的作業へ労働価値が移行しました。今回のパラダイムシフトで労働価値は何に移行するのでしょうか。まずは経済産業省が提言する「未来人材ビジョン」より、その方向性を探ってみましょう。

 経済産業省によると「未来人材」とは、根本的な意識・行動面に至る能力や姿勢を備えた人材であり、未来を担っていく人材であると定義されています。下図のように、これまで(2015年)は生産性や効率性を元に設計された管理型社会であり、必要とされていたのは「注意深さ・ミスがないこと」「責任感・まじめさ」といった指標でした。ですが、今後(2050年)は「問題発見能力」「的確な予測」「革新性」を備え、不確実で急速な変化にも対応でき得る「未来人材」が求められるようになります。

出所:経済産業省「未来人材ビジョン」P20
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 約10年前まで、シンギュラリティ(singularity)と呼ばれる人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点は2045年に訪れるとされていました。一方で今日では、シンギュラリティは既に到達しているとも囁かれています。この背景として、冒頭に取り上げたChatGPTの存在があります。サービス開始からわずか2ヵ月後にはユーザー数が1億人に到達し、「史上最も急速に成長しているインターネット・サービス」とまで言われています。ChatGPTの基となっている大規模言語モデルはGPT-4にアップデートされ、「生産性・効率性を元に設計されたオペレーション」をいとも簡単にこなすようになっています。

 「未来人材ビジョン」が発表されたのは、ChatGPTの登場以前です。当時から、AIやロボットで代替しやすい職種では雇用が減少すると考えられており、下図でも「AIやロボットによる雇用の自動化可能性に関する統一見解はない」としつつも、雇用者数が多く自動化可能確率が高い職種として事務職を挙げています。

出所:経済産業省「未来人材ビジョン」P4
クリックすると拡大します

 これからの時代、AIと共存しながら“人間ならでは”の価値を創出していかなければなりません。そんなこれからの時代の人材要件は、具体的には以下のように記されています。

  • 常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力
  • 夢中を手放さず一つのことを掘り下げていく姿勢
  • グローバルな社会課題を解決する意欲
  • 多様性を受容し他者と協働する能力

 知識やスキルを身につけたり、資格や認定を取得したりしていれば重宝される時代は終わりました。次代を担う人材には、より根源的な能力や姿勢が求められるようになるのです。これらを身につけようにも一筋縄ではいかない印象をもたれるかもしれません。確かに簡単なことではありませんが、これらの能力・姿勢はアート思考で磨くことができます。

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この記事の著者

尾和 恵美加(オワ エミカ)

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