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ONGAESHIプロジェクトチーム、リスキリング格差の実態を明らかに 20~30代社会人対象に調査

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 Institution for a Global Society(IGS)が運営主体を務めるONGAESHIプロジェクトチームは、個人のリスキリング予備軍にあたる「デジタルのスキルアップに必要性を感じているが、現在は取り組んでいない(中断含む)」20~30代社会人に対して、リスキリングに関する調査を実施した。

 調査の結果、「学習したいことがある」という人が8割以上いる一方で、年収が低いほどお金を理由にリスキリングをあきらめていたという。また、リスキリング中断者の約45%が、一人で勉強し続けるのがつらかったために挫折していることが明らかになったとしている。

調査概要

【予備調査】リスキリングの実施状況に関する調査
  • 調査対象:20~30代社会人 1,854名

  • 調査対象エリア:全国
  • 調査時期:2022年12月16日~19日
  • 調査方法:インターネット調査
【本調査】リスキリング予備軍の実態調査
  • 調査対象:20~30代の社会人のうち、デジタルのリスキリングに必要性を感じているが、現在は取り組んでいない人 360名
    ○ リスキリング中断者:194名
    ○ 再度取り組みたい、リスキリング中断者:85名
    ○ 取り組みが止まったままの、リスキリング中断者:109名
    ○ リスキリングの必要性を感じている未経験者:166名
  • 調査対象エリア:全国
  • 調査時期:2022年12月19日~21日
  • 調査方法:インターネット調査

調査結果

費用:年収の差による、リスキリング格差が明らかに

 「デジタル関連のリスキリングのために実際にかけられる費用」を質問したところ、全体の82%(273名)が「5万円未満」と回答。また、年収400万円未満・以上で比較したところ、年収400万円未満の85%(152名)、年収400万円以上の79%(121名)が、「5万円未満」と回答した。デジタル関連スキルを実務で活用できるレベルに到達するために用意されている、サポート付きの講座の多くは5万円では賄えないことが多く、個人でリスキリング費用を負担することが難しいと考えられるという。

 加えて、「お金が理由で、デジタル関連のリスキリングをあきらめたことがあるか」を質問したところ、全体の44%(146名)が「ある」と回答。年収400万円未満・以上で比較したところ、年収400万円未満の人は51%(91名)、年収400万円以上の人は36%(55名)となった。20~30代の賃金の低さが指摘される中、経済格差によりリスキリング格差が広がっていることが分かるとしている。

目的:リスキリングをしたい理由は「給与を上げたいから」「仕事の幅を広げたいから」

 「デジタル関連のリスキリングをしたい理由」を質問したところ、1位は「給与を上げたいから」(38%、138名)、2位は「仕事の幅を広げたいから」(34%、122名)、3位は「副業がしたいから」(31%、112名)となった。

 リスキリングの経験・意向別では、「リスキリング中断者」は共に「好きな仕事がしたいから」が1位(「再度取り組みたい、リスキリング中断者」が45%、38名。「取り組みが止まったままの、リスキリング中断者」が35%、38名。)となり、「リスキリングの必要性を感じている未経験者」は「仕事の幅を広げたいから」が1位(43%、72名)と、傾向が異なったという。

 「自分の市場価値を上げるために、学習したいことがあるか」を質問したところ、「明確にある」「何となくある」を合わせて「学習したいことがある」と答えた人は全体の84%(301名)となった。

 また、リスキリングの経験・意向別で「学習したいことがある」と答えた人は、「再度取り組みたい、リスキリング中断者」が98%(83名)。「取り組みが止まったままの、リスキリング中断者」が73%(101名)。「リスキリングの必要性を感じている未経験者」は70%(117名)となり、リスキリングの経験がある、あるいは意向が高いほど、学習したいことがあることが分かったとしている。

学習する自信:自信がある人は約半数。自信がない理由は「自分に合う勉強がわからないから」

 「学習する自信はあるか」を質問したところ、全体では「とてもある」「ややある」を合わせると「学習する自信がある」と答えた人は、48%(174名)と約半数になった。

 また、リスキリング経験別では、学習する自信がない人(「あまりない」「全くない」と回答)は、割合が多い順に「リスキリングの必要性を感じている未経験者」(36%、59名)、「リスキリング中断者」(11%、12名)、「取り組みが止まったままの、リスキリング中断者」(5%、4名)となった。リスキリングの経験がない、あるいは意向が低いほど、学習する自信がないことが分かるという。

 「学習する自信がない」(学習する自信が「あまりない」「まったくない」)と答えた人に対し、「学習する自信がなぜないか」を質問したところ、1位は「自分に合う勉強がわからないから」(51%、38名)、2位は僅差で「理解できるか不安だから」(48%、36名)となった。

 また、リスキリングの経験・意向別では、「再度取り組みたい、リスキリング中断者」の1位が「理解できるか不安だから」(75%、3名)。「取り組みが止まったままの、リスキリング中断者」の1位が「理解できるか不安だから」「自分に合う勉強がわからないから」(ともに、42%、5名。)、「リスキリングの必要性を感じている未経験者」の1位は「自分に合う勉強がわからないから」(43%、72名)となり、数値の傾向は若干異なるものの、あまり大きな差は見られなかったという。

リスキリングを中断した理由:リスキリングを完走するためのサポートや、金銭的なサポートが必要であることが明らかに

 リスキリング中断者(「再度取り組みたい、リスキリング中断者」と「リスキリング中断者」)に対し、「リスキリングを中断した理由」を質問。1位は「一人で勉強し続けるのがつらかったから」(45%、87名)、2位は「成長を実感できなかったから」(34%、66名)、3位は「お金が足りなくなったから」(24%、46名)となった。

 リスキリングを完走するためのサポートや、金銭的なサポートが必要であることが分かるという。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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