グロース・キャピタルは、企業の投資家に向けたIRにおいて、独自メソッドで費用対効果を可視化する新たな個人投資家向け新サービス「IRインサイト」を発表した。
株式市場を取り巻く環境とIR・開示の重要性の高まり
2023年3月に東証は、PBR(株価純資産倍率)1倍割れの上場企業へ改善要請を行った。1倍割れの企業が放置されることは、海外含む投資家から「投資先として魅力がない」と判断され、日本企業の国際競争力に大きな影響を与えるリスクにつながる。東証による働きかけをきっかけに、上場企業の間では適切な企業価値評価への意欲が高まっているという。
また、2024年1月より政府による「資産所得倍増計画」の一環として新NISA制度が開始されると、個人投資のさらなる活性が見込まれているという。その中で、国内の個別銘柄も買い上げが増加するのではと期待されている。
上記の理由から、今後IR・開示への関心は一層高まっていくことが予想されるという。
しかし、企業側の実態を把握すべくグロース・キャピタルが行った、上場企業役員やIR担当者を対象とした調査では、上場企業はIRの重要性を理解している一方で、IRの取り組みは費用対効果を測定しづらいため、限られた予算やリソースの中で優先順位を上げて取り組むことが難しいという課題があることが確認できた。
上場スタートアップは株式による資金調達が成長において不可欠だが、効果測定が難しくリソース・予算を投下できないため、数千社ある上場企業の中から自社を認知してもらうためのIR活動にコストを割けない現状があるという。
個人投資家向け新IRサービス「IRインサイト」
グロース・キャピタルは上記のような「IR取り組みの効果が見えない・費用対効果を検証できない」という悩みに対し、独自メソッドで費用対効果を可視化する新サービス「IRインサイト」を正式に提供開始する。
IRインサイトは、参加者が「株式を購入したか」まで検証できる個人投資家向けIRイベント&リサーチサービス。従来のIRにはない、マーケティング視点で「攻めのIR」を支援するとしている。
IRインサイト 4つの特徴
1. 大規模集客―1,000人以上の個人投資家を集める企画・集客力
多くの個人投資家向けIRイベントは参加者が数十名~数百名程度だというが、同サービスでは、グロース・キャピタルが抱える上場ベンチャーに関心のある1万人以上の個人投資家会員や、積極的な新規投資家の集客により、毎回約1,000人の投資家が参加しているという。
2. 効果検証ー多段階アンケートで購入有無まで検証
イベントでの「印象」だけでなく、実際の「行動」(株式が購入されたか、どのような情報が購入に向け調べられたか、何が評価され、何が評価されなかったのか等)までを定量的に検証。また、自社の結果だけでなく、過去登壇した発行体全体における相対的な自社の状態(購入率、評価状況等)も確認可能だとしている。
3. 関係維持―メルマガでの情報提供で関心を維持する仕組み
イベント当日のプレゼンテーションで関心を持ってもらえたとしても、個人投資家の関心は日々移り変わっていく。これまでのイベントでは一度のプレゼンテーションでの接点しかなく、投資家に興味を持続してもらうことは困難だったという。同サービスでは、イベント参加者に発行体の決算情報やニュースをメルマガ配信し、継続的に関心を高める施策を展開するという。
4. 成果向上―独自のフレームワークで投資家に伝わりやすい資料に
グロース・キャピタル独自のフレームワーク、個人投資家へのリサーチに基づいた改善提案により、個人投資家に伝わりやすい資料・プレゼンテーションへのブラッシュアップを支援し、イベント後の関心率・株式購入率の向上に貢献すると述べている。
同社は、事業の成長を促す「攻めのIR」を支援する、というビジョンのもと、IRインサイトを2025年3月末までに上場企業100社へサービス提供を行う考えだという。日本の個人投資家向けIRの水準が向上することで、株式市場・流通額が活性化し、資金調達が促され、結果、日本経済が成長していくことを期待していると述べている。