新規事業では「多産」と「多死」の両方が必要
──なぜ、新規事業開発に「健全な多死」が必要なのでしょうか。
太田:昨今、多くの企業で新規事業への取り組みが盛んですが、先ほども述べた通り、新規事業の成功確率はそれほど高くありません。一部調査では、約7割の新規事業が“成功と言えない”状態にあるとされています[1]。つまり、新規事業は3割程度しか成功しないということで、新規事業を成功させるためには、企業は事業アイデアの検討から事業検証までのサイクルをより多く、よりスピーディーに回す必要があります。新規事業には事業の「多産」が必要なわけです。