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新規事業の成功のカギは「健全な多死」にある──Rebootus太田氏が目指す「再挑戦の民主化」とは

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 先行きの不透明な時代を乗り越えるため、新規事業に取り組む企業が増えている。しかし、新規事業の不確実性は高く、本格的な事業化に至るのはごく一部だ。その一方で、資金や人員には限りがあり、すべての新規事業に無尽蔵にリソースを投下できるわけではない。こうした中で、いかにして企業は新規事業の成功確率を高めていけばよいのか。新規事業の分析・評価・事業再生・売買などを支援する株式会社Rebootus(以下、Reboo+) 代表取締役 CEOの太田優輝氏は「新規事業開発には『健全な多死』が必要です」と訴える。「新規事業の健全な多死」とは一体何か。そして、それは新規事業開発にどのような影響を与えるのか。太田氏に新規事業を成功に導くカギを聞いた。

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自身の新規事業立ち上げとクローズの経験が「多死」の事業化に活きる

──まずは太田さんのご経歴をお聞かせください。

太田優輝氏(以下、太田):大学卒業後に大手SIerで SEとしてキャリアをスタートし、その後、IT系のメガベンチャーで新規事業のプロダクトマネージャーなどを経験。さらに、葬儀・終活系のスタートアップでシステム部門の責任者などを経験したのち独立起業しました。ただ、この会社では複数のプロダクトを開発したものの、最終的にはどの事業も断念・撤退しています。その後、2022年に新規事業開発支援・スタートアップ創出支援を行うRelicホールディングスにジョインし、グループ子会社としてReboo+を設立しました。

 キャリアで強調しておきたいのは、新規事業の立ち上げやクローズを何度も経験していることですね。自ら起業した会社では7つのプロダクトの立ち上げとクローズを経験しており、その他にも会社員やフリーランスとして数多くの企業の新規事業開発に携わってきました。

──Reboo+の事業概要を教えてください。

太田Reboo+は、新規事業の評価・分析・事業再生・売買などを通じて、「再挑戦の民主化」の実現を目指す会社です。一般的に新規事業の成功確率は低いため、必然的に断念せざるを得ない事業が発生します。そうした事業の受け皿となり、新規事業に挑戦する人材が再挑戦できる環境を整えるという役割を担っています。

 元々Relicホールディングスでは、新規事業支援の一環で事業のクローズや譲渡の支援も行っていました。大企業からスタートアップまで企業規模を問わず、「必ずしも失敗とは言えないが断念せざるを得ない」新規事業は少なくありません。たとえば大企業では、事業としては成立するが目標の売上規模に達しないため事業化に至らないケースや、並行して展開していた新規事業が大きく成功したため「選択と集中」によって断念されるケースも多数見られます。またスタートアップでは、IPOに達しないことが判明したため事業をピボットせざるを得ないケースもあります。Relicホールディングスでは、そうした事業を譲り受け、リソースを投下して事業再生を手がけるサービスを提供していました。

 Reboo+では、それを「プロダクト譲受サービス」としてサービス化し、M&Aによる事業譲渡まで行うようにしています。具体的な事例としては、これまでにオンラインプロフィール作成サービス「Profiee」やBtoB向けWEBアンケートツール「Seevoi」などの事業を譲り受けており、現在はReboo+がサービス運営を担っています。

株式会社Rebootus 代表取締役 CEO 太田優輝氏
株式会社Rebootus 代表取締役 CEO 太田優輝氏

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新規事業では「多産」と「多死」の両方が必要

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この記事の著者

島袋 龍太(シマブクロ リュウタ)

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