島津製作所は、東海国立大学機構、名古屋大学医学部附属病院 中央感染制御部、同大学予防早期医療創成センター、岐阜大学大学院医学系研究科 感染症寄附講座教員で構成される研究グループと共同研究を実施し、主治医側医療機関(以下、主治医)と感染症専門医をつなぐ「感染症マネジメント支援システム」のプロトタイプを開発した。
同システムは、感染症の診断や治療方針を相談したい主治医と専門医に対し、個別の患者について相談できる環境を提供することで、質の高い感染症診療の実現を支援。専門医のノウハウを主治医と共有することで、医療従事者の負担を軽減し、長時間労働を抑制するとともに、抗菌薬の適正使用による医療費の削減などが期待できるという。
また、同システムを介した相談内容は自動的に記録されるため、利用実績の確認・ノウハウ蓄積にも役立つとのこと。専門医は相談対応が可能な日時を登録し、自身で業務量をコントロールでき、主治医と専門医が直接やり取りしていた煩雑な契約や報酬支払い業務を省力化できるとしている。
島津製作所は今後、感染症マネジメント支援システムの社会実装に向けた実証実験を計画しているという。