ブランク氏が提唱する「イノベーション・パイプライン」のプロセス
ブランク氏は、イノベーションを生み続けるためのプロセス「コーポレート・イノベーション・パイプライン」を提唱する。様々なイノベーション活動を統合し、一つのプロセスとして捉えることで、個々のイノベーション活動が断片化してしまうのを避けることができる。統合されたプロセスであるがゆえに、エビデンスベースでデータドリブンに進めることが可能で、ステップごとの説明責任も果たしやすい。何より、個々の活動ではなく、迅速なデリバリーに目的が設定されているのが特徴だ。
パイプラインの最初のステップ「イノベーション・ソーシング」では、アイデア、技術、課題、顧客からのフィードバックなどイノベーションの源となる要素を集める。いわゆるオープンイノベーションによる探索も、このプロセスの一部だ。なお、オープンイノベーションもまた、イノベーションの全体像を見失ったまま進めればイノベーション劇場に陥りかねない。