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電通デジタル、AIを活用した次世代マーケティングの統合的支援に向け4つのAIサービスを提供開始

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 電通デジタルは、AIを活用した企業の次世代マーケティング活動を統合的に支援するため、同社が展開するAIサービスブランドを新たに「∞AI(ムゲンエーアイ)」と定めた。

 また、生活者が商品・ブランドを発見し、理解し、ファンになることをサポートする3つのAIアプリケーション「∞AI Ads(ムゲンエーアイ アズ)」「∞AI Chat(ムゲンエーアイ チャット)」「∞AI Contents(ムゲンエーアイ コンテンツ)」と、それらの基盤となるプラットフォーム「∞AI Marketing Hub(ムゲンエーアイ マーケティング ハブ)」を提供開始した。

「∞AI(ムゲンエーアイ)」ブランドの全体図
「∞AI(ムゲンエーアイ)」ブランドの全体図
[画像クリックで拡大表示]

 ∞AIのコンセプトは以下の通りだとしている。

電通デジタルは、日々、時代に合わせ変革と成長を続けています。
変化するということは、常に未完であり、可能性は「∞(無限大)」であると考えます。
変化し続ける人間も未完であり、可能性は「∞(無限大)」です。
この「∞」の考えとAIを掛け合わせ、新しい価値を創出していく、という想いを「∞AI(ムゲンエーアイ)」に込めています。

∞AI 各サービス概要

∞AI Ads

 デジタル広告の運用型広告において、広告クリエイティブ制作のプロセス「訴求軸発見」「クリエイティブ生成」「効果予測」「改善サジェスト」ごとに搭載された各AIが一連の流れを途切れることなく支援し、バナー広告や検索連動型広告の改善に寄与するアプリケーション。

 2022年12月から一部企業への先行提供を行っていた「∞AI」から改名およびサービスのアップデートを行い、本格提供を開始するという。

∞AI Chat

 企業の独自データを活用し、ユーザーへのパーソナライズ対応を実現した対話型AI開発を支援するアプリケーション。ウェブサイトやLINEなどのコミュニケーションツールとの接続ができ、顧客や従業員とのコミュニケーションの質と効率の向上を支援するという。

∞AI Contents

 電通デジタルがこれまで培ってきたクリエイティビティを活かし、AI活用によるバーチャルヒューマンやオウンドメディア構築など、ユーザーエンゲージメントを高めるサービス・プロダクトを提供。同社の500人を超えるクリエイターがプランニングおよび実装支援を行うという。

∞AI Marketing Hub

 生成AIのパフォーマンスをさらに高めるためのプラットフォーム。多様なデータを一元管理できる「データハブ」、データハブ内のデータを処理し目的に応じた最適なAIの選択・統合・制御を行う「AIハブ」で構成される。これらの2つの機能をシームレスに連携させることで、企業の広範なニーズに対応しながら最良のマーケティングパフォーマンスを生み出すと述べている。

 また、企業のAI活用ビジネスをスムーズに進行させるため、各種AIサービスの導入・運用に伴う、コンサルティング、システムインテグレーション、運用サポート、クリエイティブプランニングなどの付帯サービスも行うという。

 電通デジタルは、今後も∞AI(ムゲンエーアイ)ブランドのサービスを拡張し、クライアント企業の事業成長に伴走していくとしている。

【右】株式会社電通デジタル 代表取締役社長執行役員 瀧本恒氏【左】株式会社電通デジタル 執行役員 データ&AI部門長 山本覚氏
【右】株式会社電通デジタル 代表取締役社長執行役員 瀧本恒氏
【左】株式会社電通デジタル 執行役員 データ&AI部門長 山本覚氏

∞AI 各サービス詳細

∞AI Ads

 デジタル広告の運用型広告において、広告クリエイティブ制作のプロセス「訴求軸発見」「クリエイティブ生成」「効果予測」「改善サジェスト」ごとに搭載された各AIが一連の流れを途切れることなく支援し、バナー広告や検索連動型広告の改善に寄与するアプリケーション。

 2022年12月に「∞AI」という名称で一部企業への先行導入を、翌2023年3月にはGPT-4の実装を行い、今回、同社のAIサービスブランド制定に伴う「∞AI Ads」への改名とサービスアップデートを行い、本格提供を開始。

「∞AI Ads」の概要図
「∞AI Ads」の概要図
[画像クリックで拡大表示]

今回のアップデート内容

  • 対応する広告配信プラットフォームの拡大:広告配信プラットフォームを拡大し、「効果予測」「改善サジェスト」機能において、より精度の高い予測や改善案の提供が可能に
  • 対応する広告メニューの拡大:すべての工程において、従来のバナー広告に加え検索連動型広告への対応が可能に

実績

 2022年12月より一部企業への先行導入を実施し、「改善サジェスト」機能などを反映することにより、CPA(1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用)が50%以下に削減される事例もあり、成果を創出しているという。

今後の展開

 新機能として、広告バナーの自動生成と動画広告の効果予測を開発中で、PoC(実証実験)を通じ順次提供予定。

∞AI Chat

 企業の独自データを活用し、ユーザーへのパーソナライズ対応を実現した対話型AI開発を支援するアプリケーション。ウェブサイトやLINEなどのコミュニケーションツールとの接続が可能なため、顧客や従業員とのコミュニケーションの質と効率の向上を支援するとしている。

サービスの特徴

  • 対話型AIを容易かつ手軽に作成可能:参照する企業の独自データを、CSVやpdf形式でシステムにアップロードするだけで、対話型AIを作成することが可能。また、アップロードされたデータは自動で構造化(重要な情報のみ抽出)され、対話の精度向上やLLM(大規模言語モデル)使用コストの削減が可能に
  • 各種コミュニケーションツールとの接続:作成された対話型AIはウェブサイト、LINEアカウント、Teams、Slackなどのコミュニケーションツールとの接続が可能なため、企業と顧客との対話への活用だけでなく、社内利用への活用もでき、従業員とのコミュニケーションにおいても質と効率の向上が期待されるとしている
  • 対話型AIの導入・運用支援:同社のクリエイティビティを活かし、対話するキャラクターの性格設計やチャット画面のUI/UXデザインの支援、プロンプトインジェクションやハルシネーションの対策についてのコンサルティングなどの実装支援もあわせて行うことが可能

実績

 担当商材に関する過去の流行データや傾向を学習させた対話型生成AIを開発。企業の扱う商材に関して、今後どのような商材が流行するのかなどを予測、方向性や切り口の提案などをAIが行い、企業内での企画業務の効率化に成功したという。

今後の展開

 限られた時間内での営業活動の効率化を支援する「∞AI Chat for Sales」、またコンタクトセンターにおける従来からの電話応対だけでなく、ウェブ上での接客などを支援する「∞AI Chat for Contact Center」など、企業のニーズに合わせた専門性の高いバージョン展開を予定しているという。

∞AI Contents

 電通デジタルがこれまで培ってきたクリエイティビティを活かし、AI活用によるバーチャルヒューマンやオウンドメディア構築など、ユーザーエンゲージメントを高めるサービス・プロダクトを提供。同社の500人を超えるクリエイターがプランニングおよび実装支援を行うとしている。

サービスの特徴

  • バーチャルヒューマン構築:過去の会話データや企業データに加え、対象者の表情や仕草、声サンプルをAIに学習させることによって、自然な会話を実現するバーチャルヒューマンを生成。回答が用意されているデジタルツインなどと異なり、リアルタイムでの質疑応答ができ、より人間らしい対話が行えるため、ユーザー体験価値を向上させる
  • オウンドメディア構築:バーチャルヒューマンをオウンドメディアに配置し、ユーザーとのリアルタイムな音声対話を可能に。企業のそれぞれの課題解決や新しい価値創造のため、音声対話によるパーソナライズされたコンテンツの提供を通じて、ユーザーの体験価値向上を目指す

これまでの実績

 これまで、電通デジタルはAI技術を活用し、「“名画になった”海 展」「TEHAI」「ロゴで応援!People-Sponsored Logo」「INNER FACE」などといったサービスの開発やプロジェクトの実施をしてきたという。これらのサービス・プロジェクトは「カンヌライオンズ」ショートリスト、「Spikes Asia」グランプリ、「MAD STARS」クリスタルなどの賞を受賞している。

今後の展開

 これらのケイパビリティを活用し、今後も∞AI contentsで支援可能なサービスラインアップは順次拡大していく予定だという。

∞AI Marketing Hub

 生成AIのパフォーマンスをさらに高めるためのプラットフォーム。多様なデータを一元管理できる「データハブ」、データハブ内のデータを処理し目的に応じた最適なAIの選択・統合・制御を行う「AIハブ」で構成される。これらの2つの機能をシームレスに連携させることで、企業の広範なニーズに対応しながら最良のマーケティングパフォーマンスを生み出すとしている。また、∞AI内のアプリケーションの基盤としてだけでなく、企業独自のサービス開発の基盤としても活用できるという。

サービスの特徴

  • データハブ:国内電通グループが保有する広告配信データ、ソーシャルリスニングなどのトレンドデータ、パネルアンケートや実施調査によるナレッジデータを蓄積・連携している。また、企業が保有する1st Partyデータとの接続も可能で、様々なデータを一元的に活用することが可能
  • AIハブ:データハブで取得・連携したデータを処理し、そのデータの整理や画像・テキストを生成。ChatGPTなどのLLMや画像生成AIなど、多様なAIにアクセス可能。これにより、企業の目的に応じ、公平性や安全性を保持し最適なAIの選択・統合・制御をおこない、またログ解析を通したアウトプットの効果最大化を実現

実績

 すでに国内電通グループ内での運用を開始しており、世界中のニュースの動向をデータハブで学習し、AIハブが最適な広報活動を提示する国際広報AIを開発し、電通内で導入が進んでいるという。

今後の展開

 既存のLLMに独自のデータを学習させ、より企業のニーズに対応することができる電通デジタルカスタマイズのLLMの開発を行い、展開を予定していると述べている。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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