JFEエンジニアリングは、積水化学工業とともに新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「グリーンイノベーション基金事業/廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」に対し、「ガス化改質と微生物を用いたエタノール製造による廃棄物ケミカルリサイクル技術の開発」を提案し、実施予定先として採択されたことを発表した。
JFEエンジニアリングは現在、幅広い廃棄物をガス化し、精製合成ガスの安定供給を可能とする「C-PhoeniX Process」の開発に取り組んでいる。今回の開発では、C-PhoeniX Processと、積水化学工業が現在開発中である廃棄物由来の精製合成ガスからエタノールを製造するバイオリファイナリー技術を組み合わせることで、廃棄物から化学品原料を製造する「廃棄物のケミカルリサイクル(Waste-to-Chemical)プロセス」の確立を目指すという。
なお、同プロセスは、化学品合成に必要な水素(H2)も自らのプロセス内で生成するため、水素ネットワークの構築を待たずに早期の社会実装が期待されているとのこと。今後JFEエンジニアリングは、グリーンイノベーション基金を活用し、C-PhoeniX Processの開発を加速するとしている。
両社は今後、今回の開発により廃棄物から化学品原料への転換プロセスを構築し、2030年度までの社会実装を目指すという。