企業成長に効く、次世代リーダー開発の全体像

VUCA時代を勝ち抜く鍵は、ミドルが変革の推進役となることだと考えています。さきほども触れたように、経営層だけでなく現場も取りまとめる役割として、常に自らが学習することが必要です。その際には、1on1コーチングを活用して自己変容し、部下の潜在力を引き出すリーダーシップを身につければ、組織全体に好循環が生まれる可能性は飛躍的に高まります。
1on1コーチングを起点とする、企業変革の全体的な流れとしては、
- ミドルが1on1コーチングで自己変革を進める
- 周囲との対話が増え、フィードバックが活性化する
- 新たなイノベーションや組織改善が活発化する
- 経営層がその変化を評価し、施策を全社的に拡充する
- 組織が持続可能な競争優位を獲得する
といった段階を経るケースが多いと感じています。
加えて、成果測定と組織全体の戦略との結びつきを明確にすることで、1on1コーチングの効果を数値や指標で示しやすくなり、企業内での理解や賛同が得やすくなります。結果的に、ミドルの意欲がさらに高まり、変革が組織全体に波及しやすい環境が生まれます。
私たちが所属しているSTUDIO ZEROでは、1on1コーチングを中心とした、ミドルの変革を通じた次世代リーダーの育成の伴走支援も行っています。ある大手企業では、ミドル向けに3カ月間のリーダーシップ開発プログラムを実施した結果、意識が変わり、現場の風通しが格段に良くなり、新規事業の提案数が増えた事例もあります。
企業が成長し、従業員のエンゲージメントが高まれば、顧客満足度や社会的信頼の向上にもつながります。まずは、貴社のミドル層が抱える課題を具体的に洗い出し、1on1コーチングをはじめとする育成・支援プログラムを試行してみてはいかがでしょうか。ミドルの変化が、組織全体の変革を引き寄せるきっかけとなるはずです。