教育業界を中心にマーケティング支援
──はじめに、Go Goodの設立背景と事業内容をお聞かせください。
谷口(Go Good):当社は、個別指導塾「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパン初の社内ベンチャーとして設立されました。
谷口(Go Good):特に学習塾業界において、データに基づいた事業活動、いわゆるDXは避けて通れません。私は以前、明光ネットワークジャパンの常務取締役として同社のDX戦略本部を率いていましたが、大きな組織の中でDXを推進しようとすると、どうしてもスピードに限界が生じてしまいます。そこで、業界全体のDXを加速させるための「出島」として設立したのが当社です。
主な事業は、学習塾や大学などの教育系クライアントを対象とするデジタルマーケティング支援です。今の小中高生のスマートフォン保有率は極めて高いものの、Google広告やYahoo!広告では未成年保護の観点から18歳未満へのターゲティングができません。少子化も進む中、明光ネットワークジャパンで培った業界知見を活かして、小中高生に効率良くアプローチするためのお手伝いをしています。
──教育業界のデジタルマーケティングに見られる特徴を教えてください。
谷口(Go Good):広範囲で実施するマスマーケティングが難しい点でしょうか。北海道内の中学校に通っている学生のニーズと、東京都内の中学校に通っている学生のニーズは明確に異なります。同じ東京都内の学生でも、エリアによってニーズは違うんです。つまり、全国に教室を持つ学習塾は、教室単位で狭小な広告キャンペーンを組んで展開する必要があります。大手の広告代理店では利かせづらい小回りを、業界を深く理解している当社が支援しています。
最近はメタバースやAR(拡張現実)を活用したデジタルコミュニケーションの支援にも注力しています。たとえば、スマートフォンのカメラで大学の公式キャラクターを現実世界に表示させることで、オープンキャンパスに参加した学生たちの間で話題化を促し、大学への関心を喚起する取り組みです。チラシなどの紙媒体とARを組み合わせて、反応率をトラッキングすることもできます。
“一人社長”の限界と設立3ヵ月で下した決断
──Go Goodの設立当初、バックオフィス業務ではどのような課題に直面していましたか?
谷口(Go Good):設立当初は、メンバーが私しかいない“一人社長”状態でした。そのため、取引先への支払いにあたっては自分の銀行口座から費用を立て替え、オンラインバンキングで振り込んでいたこともあったんです。
しかし、当社には「上場企業のグループ会社」というバックボーンがあります。設立3ヵ月後の9月には連結対象になることを前提として、J-SOX(内部統制)に基づいた厳格な可視化と記録が不可欠な状況でした。複数の会計システムを比較検討した結果、プロダクトの設計思想が我々のニーズにフィットしたフリーさんにお願いしました。
──freeeの設計思想について紹介いただけますか?
増山(フリー):一般的な会計ソフトは「会計」「経理」「給与」「請求書発行」などが別々のアプリケーションとして存在し、それらを後から連携させるシリーズ型のアーキテクトです。これに対し、freeeは一つのデータベースの上に全ての機能が載っている統合型のシステムとして設計されています。
谷口(Go Good):「ワンデータ・マルチアプリ」の設計思想は、自社の事業拡大を見据えた際に不可欠でした。また、当社だけが便利になるシステムではなく、10以上の子会社を擁するグループ全体にとってバランスの良いシステムを考えた結果、freee会計が最適解だと判断しました。

