2025年12月10日、DGビジネステクノロジー(DGBT)とアドソル日進は、飲食業界向けSaaS型商圏分析ツール「レストランDOCOYA」の提供開始を発表した。本ツールは、デジタルガレージが開発した業界特化型データ収集基盤「InsiteStream」と、アドソル日進のGISソリューション「DOCOYA」を組み合わせたものである。

「レストランDOCOYA」は、飲食業界や食品メーカー、サービス業などを対象に「地図」および業界データによるエリア分析を実現するもので、InsiteStreamに収集された多様なデータを効率的かつ直感的にDOCOYAのマップ上で可視化する。例えば、店舗ジャンルごとの分布を地域別に色分け表示することで、出店計画や競合分析、既存店舗の状況把握を支援する。データと地図の一体運用により、経営層や企画担当者のより精度高い意思決定を可能とし、立地・商圏戦略の再現性確保と業務のスピードアップを図ることができる。
主な利用企業としては、飲食業界向けに営業活動を行うメーカー・卸業者、多店舗展開を手掛ける事業者、飲食業界のコンサルタントなどが想定されている。新規出店計画の策定や既存店舗対策、ルート営業の立案検証など幅広い業務に活用できる点が特徴だ。
DGBTとアドソル日進は今後、データセットのさらなる拡充や分析機能の強化を共同で推進し、商圏分析およびデータ活用環境の拡大を目指す。また、飲食業界以外にも展開範囲の拡大を視野に、個々の企業の課題に対応したソリューション開発にも取り組む。
DGBTの代表・清水和徳氏は、「InsiteStream」は既に外食産業向けへのサービス実績を持ち、今後も外部アプリケーション連携や企業の課題に合わせたソリューション提供を拡大すると述べた。一方、アドソル日進の代表・篠﨑俊明氏は、急速なDXやスマートシティ推進の中でGISソリューションが果たす役割の重要性に言及し、「レストランDOCOYA」提供を通じた社会実装の加速を強調した。
各ソリューションの概要として、「InsiteStream」は社内外データの探索・統合により、業界ごとに最適化したデータセットを迅速に提供し、意思決定支援や新たなビジネスインサイト創出を図る。「DOCOYA」は20年以上のGIS開発ノウハウを活かし、人流データやAIレポート機能、3Dマップ表示対応など、飲食業界をはじめとする多様な業務のDX推進・効率化を可能とする。
DGBTおよびアドソル日進は、今後も飲食業界を中心に、エリアマーケティングや商圏戦略策定に資するデータ利活用サポート体制を強化していく方針である。
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