グッドパッチは2025年12月16日、生成AIによる国産デザインツール「Layermate」において、法人利用に特化した「チームプラン」の提供を開始したことを発表した。Layermateは2025年5月公開以降、UIデザインを自然言語で自動生成できることから、デザイナーやエンジニアの間で注目されている。

新たに提供される「チームプラン」では、エンタープライズ企業が求める高度なセキュリティ要件への対応として、オプトアウト機能を搭載した。この機能により、入力されたデザインデータや指示がAIの学習データとして利用されないよう設定でき、機密性の高いプロジェクトやクライアントワークにおける情報漏洩リスクへの懸念を軽減する。
また、法人利用に必須とされる「請求担当者・管理者ロール」の設置によって、チーム全体のアカウント管理や請求管理、セキュリティ設定などの運用工数を大幅に削減した。これまで個人単位でのAIツール利用が中心であったため、運用や管理が煩雑化し導入に踏み切れなかった企業ニーズへ対応した構成である。新プランは、複数のチームメンバーによるデータ共有や作業統制に加え、人事・総務・IT部門の運用負担を軽減しながら、AIツールの組織的な導入を推進することが期待されている。

Layermateは、生成AIによる自動デザイン生成により、従来の作業時間を大幅に削減できる点が特徴だ。社内検証では、プロトタイプ作成等のタスクで最大約88%の工数削減効果が示されている。これによりデザイナーは、より創造的な業務や戦略的な課題へより多くの時間を割ける環境を実現する。
一方で、セキュリティや運用管理の課題からAIツールの導入をためらう企業も多かった。今回の「チームプラン」の登場により、情報漏洩対策や運用簡素化が両立できるため、特にセキュリティ要件が厳格な業種や大規模事業者での導入拡大が見込まれる。
グッドパッチは今後も、Layermateを通じて企業のデザインチームが安心してAIを活用できる環境を提供し、デザインとAIが融合した新たな価値創造を後押ししていく方針だ。
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