2025年10月29日、グッドパッチは生成AIを活用したAIプロダクト体験設計に特化したソリューション「Goodpatch AX(AI Experience Design)」の提供開始を発表した。これにより、同社は技術起点ではなく顧客体験を基点としたAI関連事業の開発と既存プロダクトへのAI導入を包括的に支援する。

近年、生成AI技術の進化と普及により企業の競争力が技術力偏重から顧客体験中心へとシフトしている。米国ではAI投資の約60%が顧客満足度や付加価値向上を目的とした顧客接点の強化に向かっている。一方、日本企業のAI活用はバックオフィス業務の効率化など生産性重視が中心で、顧客体験創出を起点とした取組みは限定的となっている。グッドパッチはこうした状況を踏まえ、AI導入による持続的成長や変革を志向する企業への支援体制を強化する。
Goodpatch AXは、AI導入を単なる技術実装に留めず、事業機会探索からPoCによる検証、体験設計、プロトタイプ開発、本開発、効果検証まで伴走する。ビジネス、テクノロジー、クリエイティビティ(BTC)の専門家によるチーム編成で、事業性・技術性・ユーザー体験の三側面から最適なユースケースを特定し、仮説検証を推進する。
主な提供価値は次の通りである。
・デザイナー等専門人材が、事業価値創出をハンズオンで支援
・深い顧客理解のため多様なリサーチを実施しユーザーインサイトを抽出
・プロダクトマネジメントにより最小限の試作で仮説検証を短期化

主なサービスには以下が含まれる。
・デザインリサーチによるAI適用課題の特定と仮説検証
・UI/UX設計に基づくAIプロダクト体験設計
・プロトタイプ制作から本開発までの一貫支援
・AI価値探索や社内定着化のためのワークショップ・トレーニング
従来、ユーザー本質課題の把握や理想的な体験設計が不足したままAI導入が進み、成果に結びついていない例も少なくない。Goodpatch AXを通じて、事業企画や新規事業部門が直面する「価値検証の精度が上がらない」「理想体験の設計が困難」「既存業務と新規事業開発の両立によるスピード低下」といった課題解決を図る。
グッドパッチは、過去2,000件超のデザイン支援・プロダクト開発経験を活用し、今後も企業のAIドリブンな変革推進を支援していくとしている。
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