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日本のCVCが陥る「3つの罠」とは? 米ペガサス ウッザマンCEOに聞く、スタートアップ連携の秘訣

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フィジカルAIの最新トレンド。ヒューマノイドロボットの衝撃

梶川:現在、AIブームが世界を席巻していますが、シリコンバレーや世界の投資家は、今のAIの「次」に何を見据え、どこに資金を投じているのでしょうか。

ウッザマン:現在、我々はOpenAIやAnthropic、xAIなど、トップティアの生成AI企業に100億円単位の巨額投資を行っており、これが我々の基盤です。しかし、次に確実にやってくるメガトレンドは「フィジカルAI」、つまりヒューマノイドロボットを中心とした物理的なAIの社会実装です。NVIDIAのジェンスン・フアンCEOもフィジカルAIの重要性を強調しています。

 これまでヒューマノイドロボットが実用化に至らなかったのは、身体に対して十分な「知能」がともなっていなかったからです。しかし、生成AIの劇的な進化によって、ロボットが高度な知能を獲得しました。この世界は人間のサイズや形に合わせて作られているため、人間の形をしていることが非常に重要なのです。

梶川:具体的にはどのような企業が台頭してきているのでしょうか。

ウッザマン:たとえばAgility Roboticsというスタートアップ企業のロボットは、既にAmazonの倉庫で稼働しています。文句も言わず、疲れたら自分で充電スペースに戻り、24時間働き続けます。また、Figureという企業は現在最大の注目を集めており、時価総額は既に約6兆円規模に達しています。同社のロボットは人間に非常に近い動きで、BMWの工場での組み立て作業の最終実証実験中です。

 さらに、Teslaも自らを車会社からロボット会社へと再定義し、Optimusという強力なヒューマノイドを今年中に出荷する予定です。BMWが深刻な人手不足をFigure AIの導入で解決しようとしているように、採用難やストライキといった人事の悩みを、フィジカルAIが根本から解消する時代が既に始まっているのです。

フィジカルAI時代における日本企業の生存戦略

梶川:フィジカルAIの波がすぐそこまで来ている中、前段のCVCのお話とつなげると、日本企業は具体的にどう動くべきなのでしょうか。

ウッザマン:実際に多くの日本企業の経営層がシリコンバレーを訪れ、FigureやTeslaの動向を視察していますが、私はよく「このレベルのヒューマノイドを、今から自前で開発しようとしては絶対にいけない」と伝えています。ゼロから開発していては時間がかかりすぎて、世界の圧倒的なスピードに到底追いつけません。

 取るべき戦略は明確です。シリコンバレーのトッププレーヤーと早期に連携し、彼らの技術を日本に持ち込み、日本語を学習させ、自社のノウハウと掛け合わせてジョイントベンチャー(JV)を作り、アジア市場での独占権をいち早く握ることです。

梶川:日本の深刻な人手不足問題に対する、最大の特効薬になりそうですね。最後に、既存事業の枠を超えてイノベーションに挑むビジネスリーダーへメッセージをお願いします。

ウッザマン:農業や製造業の現場に行けば一目瞭然ですが、日本における最大の課題は「圧倒的な人手不足」です。しかし、フィジカルAIの導入によってこの制約は取り払われ、パンデミックのような危機が再び起きてもサプライチェーンを止めることなく成長を続けることが可能になります。

 日本は、イノベーションのメッカである米国と非常に良好な関係を築いている国です。この強みを最大限に活かすべきです。すべてを自社で抱え込む「自前主義」を捨て、グローバルから最高の技術を統合し、いち早く社会実装する。スタートアップとのスピーディーで柔軟な連携こそが、これからの日本企業が世界で勝ち残るための強力な武器になると確信しています。

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この記事の著者

梶川 元貴(Biz/Zine編集部)(カジカワ ゲンキ)

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