重工業界で進む大きなモノのインターネットの取り組み
「世界中で最も大きな問題に取り組み、解決し、デザインをリーダーシップレベルにまで引き上げたい」との思いから、いろいろな業種を手がける小さなデザインエージェンシーからGEのエネルギー事業部に転職したというGE Energy シニアUXリサーチャーのカトリーヌ・ラウ氏。デザイン的な視点からエネルギー関連の問題に取り組んでいる。
ラウ氏が手がけるのは、風力発電、ジェットエンジン、ガスタービンなどの大きな機器に関わる大規模なIoTだ。GEではこうした取り組みを「大きなモノのインターネット」(Internet of Big Things)、またはインダストリアルインターネットと呼んでいる。
ラウ氏によれば、インダストリアルインターネットは、2020年までに2兆ドルものビジネスチャンスをもたらす可能性があり、2025年までにネット接続される様々な種類のデバイスを含む産業関連資産の数は450億にのぼる。
ラウ氏がインダストリアルインターネットにおいて重視しているのは、無駄の排除だ。
航空機の燃費を1%改善できれば、15年で300億ドルも節減できます。石油ガスの探索開発で資本投資を1%削減できれば、15年で900億ドルもの経費節減になります。そうした省エネが実現できれば、産業部門において非常に大きなインパクトがあるでしょう。