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【出張版】スタートアップの時代の終焉

大企業による「イノベーションのジレンマ」の“回避”、そのスタートアップへの影響

第2回:

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大企業の変化のスタートアップへの影響

 そして大企業がスピード感を持って事業に取り組んでくれるようになれば、スタートアップ側にも「大企業と一緒にパートナーを組む」「大企業にソリューションを売る」という選択肢が現実味を帯びてくるかもしれません。海外の大企業でもまだまだ遅い、日本だともっと先かも、という話は聞きますが、それでも以前よりは状況が良くなっているように見受けられます。

 それに今後、大企業はスタートアップのエコシステムにとってより重要になるのではないかと考えています。特に大企業の支援としてはスタートアップのスケールや海外展開を助けるようなことをするようなことを求められるのではないかと考えています。今はアクセラレータといえばアーリーステージのスタートアップの支援が中心ですが、今後コーポレートアクセラレータの中には、Scalearator (スケーラレーター:スタートアップがスケールするフェーズを助けるアクセラレーター) と呼ばれるようなものが必要になってくるのではという指摘もあります。

What is The Future of Accelerators?

 そして何より、大企業とスタートアップのスピードや考え方がより一致していくことにより、日本国内の大企業によるスタートアップのM&Aが増えたり、あるいは買収後のPost-Merger Integrationがより速やかに可能になるのではないかと思います。

 今、日本のスタートアップ界隈では国内の M&A の少なさ、Exit の選択肢の狭さが課題と言われることも多くあります。そのため、大企業がスタートアップのやり方を深く理解し、スタートアップに対する競合としての力を持つことは、スタートアップにとっては厳しい環境になりつつあるという面もあるのかもしれませんが、その一方で M&A を増やすという文脈で考えると、大企業の変化は逆に喜ばしいことと考えるべきなのではないでしょうか。

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スタートアップの領域を改めて考える

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この記事の著者

馬田 隆明(ウマダ タカアキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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