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【出張版】スタートアップの時代の終焉

大企業による「イノベーションのジレンマ」の“回避”、そのスタートアップへの影響

第2回:

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スタートアップのノウハウの広がり

 それだけではなく、かつてスタートアップだけの秘密だった、スピード感をもって動くための様々なノウハウは徐々に定式化され、既存の大企業や中小企業でも利用可能な形になりつつあります。

 たとえば大企業ではかつて利用の承認がなかなか下りず、スタートアップだけが使えていたAWSのようなサービスは今や大企業でも大量に導入され、インフラを整えるスピードの差はほぼなくなりつつあります。それどころか、FacebookやGoogleといったテクノロジー系の大企業はそれよりももっと良いインフラを自社内で整えつつあります。そしてそこにスタートアップには簡単に真似できない大量のデータを確保し、そのデータをつかた新しいサービスを次々に出し始めています。

 またGEのFastWorksをはじめとして、リーンスタートアップの方法論(過去のスライドでもリーンスタートアップに関するスライドを何個か上げてます)を導入する大企業も増えてきています。かつては大企業ではなかなかそうした方法論が導入しづらい、という声もよく上がっていましたが、そうした企業内にいる抵抗勢力のいなし方、というノウハウも溜まりつつあり、Lean Startupの提唱者であるEricRiesの次回の新刊はそのあたりの話になりそうです。

Overview of Lean Startup and FastWorks from Sarvesh Tiwari

 もしかすると、こうした流れはリーンスタートアップやデザインシンキングといった方法論のコンサルタントなどは、お金の払いの良い大企業のほうを顧客にしてしまいがちで、そのため大企業での導入が加速している、という面もあるのかもしれません。

 こうした状況を踏まえるとスタートアップと大企業の差は徐々に埋まりつつあるというのはある面では正しいのかなと思います。

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大企業がスタートアップに関わる良い影響

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この記事の著者

馬田 隆明(ウマダ タカアキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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