「d.school」のメソッドに影響される
——うーん、やはりくらたさんの真骨頂はフィールドワークですよね。それをどうやって研修室で学ばせようというのですか。
それがまさに、先にお話ししたスタンフォード大学の「d.school」のメソッドです。もとはスタンフォード大学内で学生達が議論する1台のテーブルから始まったらしいですよね。そこでポコポコとイノベーションの種が生まれているのに気づいた大学側がフィードバックを重ねて体系化したとか。それでなのか、やっぱり懐かしいアナログの香りがして、MBA、Businessの“B”ではなくて、Designの“d”なんですよね、それも小文字の。私が感じるのにMBAで学ぶのは「数字のフレームワーク」、でも「d.school」で学ぶのはあくまで人間中心で感情・感性の教室。それも大きな概念のDというより、一人ひとりの共感に基づく小文字のdという感じ。あくまで主観ですがそんな印象があります。