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Design Ethos 生活文化力という資質

“ビッグシフト”を日本の好機にする「外部の取り込みや内部の異質化」と「感性への自負」

Design Ethos 生活文化力という資質:第3回

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個人が「消費者ではなく人としての感性」を持つには?

 「感性への自負」という資質を上げるために、クリエイティブに携わる個として出来ることの1つに「人は消費者であるまえに人である」という点の再認識がある。私たちは皆、日常的にモノやコンテンツなどを消費している。生きている限り消費は止められないが、消費をする際の判断基準を、今一度見直せるのではないだろうか。少し抽象的過ぎるので、「家電量販店」と「映画のポスター」を例に出したい。

 同僚の英国人リサーチャーが2週間の日本旅行から先週帰ってきた。私の知るすべての外国人同様、日本の国民性や食事や新幹線を散々褒めちぎってくれた。本当に嬉しいことである。そして、これもまた殆どの外国人同様、家電量販店やコンビニや自販機を例に挙げながら「クレイジー」と表現する。勿論その言葉に悪意はなく、とても新鮮な体験ができたことを純粋に喜んでいるのだ。多くの外国人が日本の家電量販店の売り場を見てクレイジーと表現する。なぜか。彼らは「販促ステッカーに埋もれて売っているモノが見えないけど、自分の家に置くものを見ないで購入するの?」と問う。自分の感性で感じずにどう購買を決めるのか、という素朴な疑問である。

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この記事の著者

池田 武央(イケダ タケヒロ)

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