デジタルの時代の決定的瞬間に備えよ
こうした決定的瞬間を意識することは、企業戦略上も重要だ。トンプソン氏は、ここで2016年のガートナー社のCEO調査の結果を発表した。2020年までの5年間で、どの程度の変化を予想しているかという問いに対し、43%が「産業分野のある程度の変革がある」、41%が「産業分野の重大な変革がある」と予想している。また「産業分野の変革は少ない」と予想する経営者はわずか7%、「現在ほとんど認識されていない新しい分野で戦う」という回答は9%だったという。
ほとんどの経営者が、自社が位置する分野の変革を予想している。2010年代前半には横ばい、低迷していたITを投資は2015年以降増進している。経営者の意識が再び変化への対応と投資に向かっているのだ。
こうした中で、トンプソン氏はテクノロジーこそが、これから生じる決定的瞬間を牽引する要因だと結論づけた。