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マイクロソフト、AI活用新プログラム「AI for Earth」とAI研究所新設を発表

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 マイクロソフトは、7月12日(現地時間)、ロンドンで開催されたAIのイベントにおいて、今日の重大な環境問題の解決に人工知能の力を活用することを目的とした「AI for Earth」という新プログラムを発表した。また、「Microsoft Research AI」の新設も発表された。

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 マイクロソフトは、人工知能を研究者や組織に提供することで、水資源、農業、生物学的多様性、気候変動に関連した重要課題の解決を支援できる新たなデータ洞察を獲得できることの可能性に大きな期待を寄せているという。

 クラウドとAI関連のコンピューティングリソース、テクノロジトレーニング、先駆的プロジェクトへのアクセスを提供し、来年度200万ドルを投資する。そして、この取り組みを推進するために、Microsoft Researchにおいて計算生態学の主任研究員を長きにわたり務めてきたルーカス・ジョッパ氏を主任環境サイエンティストに任命した。

 物理的な世界や自然界における変化の規模とスピードは新たなソリューションを求めているが、最新の革新的テクノロジは高額であり、コンピュータに関する専門知識も要求されることから、多くの研究者や非政府組織にとって手の届かないものだった。AIがこれらの重要なグループによりアクセスしやすくするために、マイクロソフトは以下の3つの柱に基づいたプログラムを設計した。

 ・アクセス:研究者や組織によるクラウドとAIコンピューティングリソースへのアクセスを支援する補助金の新たな出資制度を設ける。これには、Azureの計算時間へのアクセスとAzure上のデータサイエンス向けバーチャルマシンサービスへのアクセスが含まれる。

 ・教育:どのようなAIツールが利用可能か、それらのツールをどのように使えるか、特定のニーズにどのように対応できるかを人々や組織が理解するための新しい研修と教育の機会を提供する。マイクロソフトのアプローチは、より多くの人々にリーチするための一般の研修セッションから、特定分野における小規模な学術者会議や奨学生に対する研修の提供まで、広範なものから奥深いものまで含んでいる。

 ・イノベーション:マイクロソフトは、AIの能力と潜在性に基づいたイノベーションを行えるよう他者を支援したいと考えている。AIが結果をより迅速かつ正確で効率的に提供することを示すための先駆的プロジェクトにおいて他者と協業している。既に3つのプロジェクトが進行中。正確な環境保護活動を支援するための土地被覆マッピングを実現するプロジェクトやセンサー、ドローン、データ、ブロードバンドネットワークによりスマートアグリカルチャーを実現するプロジェクト、そして、リモート追跡と種の健康の監視をするため、マイクロソフトのスマート蚊取り装置の有効性をテストするプロジェクトでになる。

 マイクロソフトの目標は、より持続可能性が高い未来を作り出すために、影響力がある新しいやり方で他者を支援することになる。このプログラムは、AIを民主化し、持続可能性を世界的に推進するというマイクロソフトのコミットメントを拡張するもの。また、世界規模で慈善活動、コネクティビティの進化、テクノロジのアクセシビリティを組み合わせることで、イノベーションのペースを加速できるというマイクロソフトの経験に基づいたものでもあるとしている。

 またマイクロソフトは、AIの課題の解決にフォーカスした研究組織内のリサーチとインキュベーションのハブである「Microsoft Research AI」を初公表した。科学者とエンジニアのチームがマイクロソフトの研究所や製品グループの同僚と緊密に連携するという。

 「Microsoft Research AI」は、機械学習、認知、自然言語処理など、長期的に個別の研究分野として発展してきたAIの研究分野を再結合することも大きな目的だという。この統合型アプローチにより、高度な理解を行い、複雑で多面的な作業で人々を支援できるツールの開発が可能になるという。たとえば、このようなアプローチを取ることで、言語を理解し、その理解に基づいて行動する方法やシステムを構築することができるとしている。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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