PwC Japanは2026年2月5日、「第29回世界CEO意識調査」に基づく日本の企業経営者139名への分析結果を発表した。本調査は2025年9月30日から11月10日にかけて世界95カ国・地域、4,454名のCEOを対象に実施されたもので、日本企業の現状と課題を世界や他国と比較して明らかにした。
調査によると、今後12カ月間の自社の売上成長見通しについて「極めて強い自信がある」または「非常に自信がある」とした日本のCEOは25%、「ある程度自信がある」としたCEOは58%にのぼった。合計で83%が自社の成長について一定以上の手ごたえを感じている。
一方で、過去5年間で従来競合していなかった新たなセクターや業界の企業と競合するようになったかとの問いでは、日本のCEOの42%が「はい」と回答した。この比率自体は世界全体(42%)と同水準だが、米国(52%)、西欧(49%)と比較すると低めであり、競争環境の複雑化が日本でも顕在化しつつある。
事業運営に影響する外部環境について、関税が今後12カ月間で自社の純利益率に与える影響に関しては、日本のCEOの78%が「ほとんど、あるいは全く変わらない」と回答した。「利益率の低下」を懸念したCEOは17%となり、世界全体や米中と比べて低い結果となっている。
DXやAI導入の進展状況に関しては、調査対象期間(過去12カ月間)に「AIによる売上増加」を実感した日本のCEOは21%にとどまり、世界全体(29%)に比べて低水準となった。また、「AIによりコストが減少した」と回答した日本のCEOは22%。こちらも世界(26%)、米国(38%)よりも低い結果だが、一定の費用削減効果が出ていることはうかがえる。
代表の久保田正崇氏は「従来と異なる業界との競争や生成AIをはじめとするテクノロジー進化が続く中、CEOの課題意識はビジネスや人材育成など幅広い分野に及んでいる」と述べている。不確実性が高まる中で、日本経営者もグローバルな課題解決への取り組みが重要だとしている。
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