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クリステンセン「ジョブ理論」入門

QBハウスのイノベーションから「ジョブを見極める要素」を理解する

第3回:ジョブを見極める4つの要素

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QBハウスの破壊的イノベーション

QBハウスが登場する前の床屋事情を覚えているだろうか。男性は理容店に入り、約1時間と4000円を費やし、身だしなみを整えてもらっていた。当時の理容店は髪の毛を整えてくれるだけでなく、熱いタオルで毛穴を広げ、ヒゲも念入りにした上に、マッサージを受けるなど「気持ちよく」過ごすことができた。髪型にこだわりのある男性は美容室に行き、最新のトレンドにあったオシャレな髪型にしてもらっていた。美容室に行く場合も最低4000円位は覚悟する必要があった。その現状を破壊したのがQBハウスである。10分と1000円で「身だしなみを整える」というジョブの解決を提供しはじめたのだ。

QBハウスが解決するジョブは極めて機能的なものである。無機質と呼んでもいいかもしれない。気持ちの良いマッサージもない上に、オシャレな雰囲気に仕立ててくれるわけでく、過不足がないサービスを提供する。現在QBハウスを利用している顧客は、機能的なジョブしかなかったのにもかかわらず、感情的・社会的なサービスのために余分な費用を支払うことを強いられていたと考えられないだろうか。「気持ちよく過ごす」とか「オシャレな髪型にする」といったジョブを持たない顧客にとってみれば、「身だしなみを整える」ジョブを4分の1の価格と、6分の1の時間で解決することができるようになったのだ。QBハウスは、機能と価格を削ぎ落としたシンプルなサービスであるという結果ばかりが注目されるが、実は機能的ジョブしか持たない顧客にとって過剰なサービスが提供されていたという点が根底にある。つまり破壊的な価格を実現したのだが、本質的に顧客が求めていることには確実に答えている。マッサージやスタイリングなどの余計なサービスをマイナスしているのとは対照的に、 “ついで”に立ち寄れる立地や短時間でカットが済むようにしたり、待ち時間が一目瞭然になっていたりする点については一般的な理容店よりもプラスのサービスを提供している。

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津田 真吾(ツダ シンゴ)

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