ミレニアル世代が労働者の50%になり、大企業の多くが消滅する時代に「組織文化」を醸成する鍵とは

Sansan Innovation Project 働き方2020 セミナーレポート 

 3月16日、「Sansan Innovation Project」が開催された。今回が3回目の開催となる本カンファレンスのテーマは「働き方2020」。2020年という時代の節目を迎えるにあたり、これからますます求められていく新しい働き方を軸に、さまざまなゲストが論点を整理し、具体的な改革手法を語りあった。行われたセッションの中から、Facebook Workplace事業アジア太平洋地域責任者のナクル・パテル氏の講演の模様を紹介する。

[公開日]

[取材・構成] フェリックス清香 [写] 和久田 知博 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] 組織文化 ワークスタイル 事業開発 企業戦略 働き方 Workplace

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ミレニアル世代が労働者の50%になる2020年に、働き方はどうあるべきか?

 講演は、パテル氏のこんな問いかけから始まった。

この会場の中で、Eメールを仕事上で使っている人はどのくらいいますか?

 もちろん全ての人が手をあげる。パテル氏は続けて問う。Eメールの送信欄のCCという略称の意味を知っているか、と。CCとはカーボンコピーの略である。EメールのCCという機能は、かつて文書を誰かに送るときに、送付する用紙の下にカーボン紙を置いて複写し、コピーを控えとして取っておいたという、19世紀に生まれた風習の名残なのだ。

 次にパテル氏は会場に、Googleドキュメント等のオンライン・ドキュメントのサービスを使った人がどれだけいるかを問いかけた。多くの人が手をあげる。パテル氏は問いかける。「この手のサービスを開くと、常に『用紙』らしき見た目のものが現れるのはなぜでしょうか」と。その理由は、ユーザーが作成したデータを用紙に印刷すると想定しているからだ。

 こんなことをパテル氏が会場に問いかけたのには理由がある。これまでのビジネスツールの開発者たちは、今までずっとアナログで使っていたものを、いかにデジタルに置き換えるかを念頭に開発してきたのだと、聴衆にしっかりと認識させるためだ。

 しかし、こういった発想ではもう立ちいかなくなる、とパテル氏は話す。なぜなら、ミレニアル世代と言われる2000年代以降に成人になる人々が、2020年に世界の労働者の半数を占めるようになるからだ。*1

*1: 参照:Millennials at work Reshaping the workplace(PWC)

 ミレニアル世代は、いわゆるデジタル・ネイティブといわれ、小さい頃からデジタルが身近で、スマートフォン、SNSに触れながら育ってきている。紙をあまり使わない、ということを筆頭に様々なツールの使い方が違い、ツール自体も異なっている。

 この世代は他の世代とは価値観が異なる。一般的に言われているのは、個人主義で、上下関係を気にせず自分の意見を自由に発信し、上から物を言われることを嫌うということだ。また、自分の意見が会社でなかなか通らなかった場合、上の世代はじっと機が熟すのを待つかもしれないが、ミレニアル世代は転職してしまうだろうとパテル氏は説明する。

 このミレニアル世代は、日本で「ゆとり世代」と揶揄される年代とほぼ同じだ。日本は少子高齢化の影響で世界とはやや事情が異なり、2020年に労働者の半数がミレニアル世代になるというわけではない。しかし日本の場合、ここ数年は人手不足の傾向が見え、人材獲得競争が激化している。

 パテル氏はいう。

労働人口にしめる比率が低い時は『ミレニアル世代は、これだから困る』と言っていればよかった。けれど、労働者に占めるミレニアル世代の割合が増えてきた時、そういっていられるのでしょうか。この世代が魅力を感じる職場を作らなければ、良い人材を逃すのではないでしょうか。

 そのミレニアル世代に喜ばれるビジネスツールとなりそうなものの一つが、パテル氏がアジア太平洋地域責任者を務めるWorkplaceだ。

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