Web広告を効果的に活用するための2つのアクションは「設計」と「計測」
最後に、デ スーザ氏は「Web広告を効果的に活用するための2つのアクション」についてまとめた。
一つは「設計」。中長期的なユーザー育成を考慮したコミュニケーションを設計し、認知から購買までをストーリー化。いわゆる、「カスタマージャーニー」をつくった上で、それらを勘案した成果ポイントを設定する。具体的には、顧客獲得単価を試算して設定する。
もう一つは「計測」だ。Web広告に限らずすべての広告を横断した「ユーザー1人あたりの顧客単価」を可視化して、それぞれの広告の役割を考慮した上で施策全体を組み合わせで評価する。
購買1件あたりの獲得単価を出す際には、単純に割り算で導き出すのでは意味がない。どの組み合わせが購買に結びついたのか、フローを追うことで、原因と結果が結びつく。
購買に結びつく勝ちパターンと、それにかかった広告費をセットで考えることができれば、上司に戦略をプレゼンする時の説得力も増す。「広告をこのように組み合わせることで、1件の獲得を○円でできています」と説明すれば、上司も「それなら利益が出ているから進めたいな。この単価でどこまで伸ばせる?」と後押ししやすい。「では、いただいた予算を元にやれるところまで強化してみます」といった展開ができるだろう。
同社の「アドエビス」においても、こういった“勝ちパターン”を発見する分析のサポートを重視しており、効果測定ツールを活用している企業ほど広告費が増えているという傾向も出たという。「今日お話しした調査結果も参考材料に、より効果的なWeb広告戦略に役立ててほしい」と締め括った。