効果的なアクションを妨げるのは個人の価値観と結びついた“バイアス”
バイアスとは、統計学では「偏り(真の値との差、偶然ではない誤差)」を指しますが、最近では一般的な用語としても広く使われるようになっています。ここでは固定観念(決めつけや思い込み)という意味で使用します。
前述のような「コインの裏返し」や「モグラ叩き」といった効果的でない打ち手を考えてしまう状況には、その人のバイアス、つまり固定観念があることが一つの理由として考えられます。「バイアス」を紐解いていくと、実は個人の考え方や価値観と密接に結びついていることが分かります。たとえば先ほどの「会議では遠慮してしまい、自分の意見を積極的に発言できていなかった」という課題について考えていきましょう。