今、ビジネスで必要とされているコミュニティとは
2018年8月、東京ミッドタウン日比谷。約300名の食のイノベーターが「Smart Kitchen Summit Japan」の会場に集まりました。この「食・料理×テクノロジー」をテーマにしたグローバルカンファレンスでは、国内外の食・料理に関わる領域で新たな挑戦を志す大手企業、ベンチャー、デザイナー、アカデミア、シェフといった幅広い分野の有識者や企業関係者が来場。プレゼンテーションやパネルディスカッションを通じて日本のキッチンの未来について熱い議論を交わしました。イベントの盛り上がりを受け、様々なメディアにも取り上げられ、フードテックのコミュニティへの注目が日増しに高まっています。(参考:昨年のイベントのレポート記事)
そもそもコミュニティとは何か?
アメリカの社会学者であるロバート・M. マッキーバーの定義によれば、「一定の地域のうえに展開される自生的な共同生活の集団」であり、対する概念として、アソシエーション(ある特定の関心を追求し,一定の目的を達成するためにつくられる社会組織)を定義しています。これまでのビジネスにおけるコミュニティは、後者のアソシエーションの概念に近いものでした。
しかし、今求められている「コミュニティ」とは、アソシエーションの定義を包含しつつ、自然発生し、自ずと広がり続ける集団です。また、単に目的達成を目指すのではなく、共同生活のように、共感できる相手と助け合いながら、成長していく集団になります。このようなビジネスコミュニティには、3つのポイントがあります。詳しくみていきましょう。