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体験が新しい主戦場になっている──SAPが買収したQualtricsとは何かを幹部にきく

ゲスト:Qualtrics プレジデント Zig Serafin氏

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 体験管理プラットフォームの米QualtricsがSAPに買収されて約6ヶ月、買収金額は80億ドルで、IPO直前だった同社をSAPのトップが口説き落としたと言われる。SAPが惚れ込んだ理由はどこにあるのか? 単なるアンケートではなく「体験管理」をうたうQualtricsのプレジデント、Zig Serafin氏に話を聞いた。

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重要な顧客や従業員に対応するためのブレイクスルー「体験管理(XM)」とは

──Qualtricsを利用してビジネス上重要な「体験」がわかるデータを取得できるとのことですが、詳しく教えてください。

 企業が人の感情や好みを理解するのを支援するアクションシステムの土台を構築しています。これを「体験管理(XM; Experience Management)」と呼んでおり、顧客、従業員、製品、ブランドの4つを対象に「CustomerXM」「EmployeeXM」「ProductXM」「BrandXM」と4種類の体験管理製品があります。

 背景にあるのは、インターネットと端末の普及、アプリケーションにより人々が自分の意見や感情を表現するのが簡単になっているというインフラの進展があります。これにより、体験をデータとして収集することが可能になっています。

 ですがそれだけでは不十分です。重要なことは体験に関するデータを取り出して分析し、しかるべき対策をとることです。そこで、SAP側のオペレーションデータとの掛け合わせが重要になります。オペレーションと結びつけて、何に対して不満を持っているのかなどを理解することで、タイムリーにより的確な意思決定ができます。

 ある顧客セグメントのニーズに従業員が答えていない、あるいは自社にとって重要な人材を惹きつけ維持する、なぜこの製品が売れていないのか、顧客はどこに不満を感じているのか、正しい顧客セグメントに訴求していないのか──。これらは体験側のデータだけでは理解できません。

 どの企業も抱えている問題ですが、データがなかった。そこで、これまでは調査やリサーチを行なってきたのが、結果が得られるまで時間がかかる。その間に市場の状況が変わってしまい無駄な投資になるという例はたくさんあります。

 重要な顧客や従業員にきちんと対応するためには、先んじた対策が必要です。企業の戦いは体験に移行しており、QualtricsとSAPの組み合わせにより、体験におけるブレイクスルーを実現します。

タイトルQualtricsのプレジデント、Zig Serafin氏。Microsoftに17年勤務した業界のベテランだ。

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