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フォースタートアップス 志水CEOが優秀な人材を成長産業へ送り込む理由──契機となった罪悪感とは

フォースタートアップス株式会社 代表取締役社長CEO 志水 雄一郎氏【前編】

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新規事業立ち上げ後に社長直下組織に異動。辞めたいが辞める理由が見つからなかった

──はじめに、現在の会社を創業されるまでのことを教えてください。

フォースタートアップス株式会社 代表取締役社長CEO 志水 雄一郎氏(以下、敬称略):新卒でインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入り、30代前半に自分で事業立案して『DODA』というブランドを立ち上げましたが、40代になると社長直下組織のポジションに異動しました。フロントで立ち回るのが得意だと自認していたので、そこにアサインされたことで「自分の人生は斜陽だ」と感じました。そうなってから、会社を出たくて出たくて、しょうがなかったです。

──新規事業を立ち上げ、社長直下組織で仕事をするようになったというのは、順調なキャリアに思えます。

志水:当時、業界最大手のリクルートでは40歳のときに役員でなければ退職するのがトレンドでした。2番手のインテリジェンスも同じで、40歳で役員になっていないということは会社から必要とされていないということだ、と思っていたんです。

 ただ、辞めたくてもその理由がないんですよね。新卒から20年近く勤めて恩もご縁もあるし、収入も相応にいただいていて……という状況で、「自分のポジションに満足いかない」というのは辞める動機としては弱いな、と。そこで私は、辞める理由を社会に求めました。

 それまでは、ほとんどインプットというものをしてきませんでした。私は堀江貴文や孫泰蔵と高校の同期なんです。Facebookを見ると、彼らが「ダボス会議に行った」とか「USのブルームバーグに取材された」とか「イーロン・マスクと食事をした。彼はこんなことを言ったけど、私は絶対こう思う」なんて投稿が流れてくるのを見ていて、自分自身は彼らと違い今ここで何をしているのだろうかと考えて落ち込むこともありました。

 事業をするために必要な情報はもちろん毎日インプットをしていましたが、もっと大きな視点、日本全体や世界全体の動向についてインプットをしていない私は、誰かと美味しいご飯を食べたということは書けても、なにか意味のある発信はできなかったからです。そんな自分に辟易していたので、自分が生きてきた40年がどんな時代だったのかきちんと調べてみようと思いました。

 そうすると、自分が生まれてから40年の間に、日本のGDPシェアは18%から6%まで下がり、バブル期と比較すると平均年収は下がっているし増税もあって可処分所得が少なくなり、人の生活水準は落ちていました。人材系大手企業が急成長したのと裏腹に国民の生活水準が下がる、ということが起きていたわけです。私が努力してきたことは自社が勝つのに役立ったとしても、国が勝ったり人が幸せになることにつながってはいなかったんですよね。

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日本の成長に寄与しなかったという“罪悪感”

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