自ら動き生の体験から“ゼロ次情報”を得よ──AI時代に機械に代替されず人間としての価値を発揮するには

第1回ゲスト:守屋 実氏【後編】

 本連載「Biz/Zine Career」は、これからのキャリアを考える上でロールモデルとなる方へのインタビューを通じ、日本企業の人材面での活性化や人生100年時代を生き抜くキャリアを体系化していくことを目指しています。
 第1回目ゲストは、これまでに実年齢と同じ50の新規事業を立ち上げてきた新規事業のプロ、守屋実さんです。後編では今年5月に出版された『新しい一歩を踏み出そう! 会社のプロではなく、仕事のプロになれ! 』でも提言されている、激しい変化の時代だからこそのキャリア論についてお聞きしました。

[公開日]

[語り手] 守屋 実 [聞] 栗原 茂(Biz/Zine編集部) [取材・構成] やつづかえり [写] 和久田 知博

[タグ] キャリア 事業開発 新規事業開発 アントレプレナー イントラプレナー

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ひとつの仕事でたくさんの名刺を持つ、会社のプロではない「仕事のプロ」とは

──前編では、外部環境が激変して今までのやり方が通用しない時代であることを指摘されました。そんな状況でキャリアを築いていくには、何を意識すべきでしょうか?

守屋実氏(株式会社守屋実事務所、以下敬称略):先ほど言ったように、組織人としてどこかの会社のプロになっても、その経験がゼロリセットされてしまう可能性が高いんです。だとすると、会社のプロよりも仕事のプロを目指した方がいいですね。

──「会社のプロ」というのは、その会社ローカルでのプロということですか。

守屋:はい、そうです。会社のローカルなプロは、ひとつの名刺であらゆる仕事をやっているんですよ。そうではなく、ひとつの仕事でたくさんの名刺を持つくらいでもいいと思うんです。これは分かりやすい対比をしているだけなので、みんなが仕事のプロとして働けと言っているわけではありません。ただ、仕事にこだわらずに会社にこだわると、その会社を出た瞬間、もしくは会社がなくなった瞬間に困ります。だから、自分は何の職を持っているのかということが大事なんです。

──今の会社で勤め上げるという人生も、ありですか?

守屋:大いにありです。ただ、会社のプロでいようとしたら、絶対に負けない覚悟が必要です。負けてはじき出された途端に苦しい戦いになりますから。でも、会社の中では上が詰まっているので、勝ち上がるのはとても大変です。そういう状況に嫌気がさして不平不満につながる瞬間がありそうならば、会社にこだわらないプロになった方がいいと思いますよ。結局、そういう人が会社のプロとしても勝つような時代になってくるとも思います。

──転職しないまでも、仕事のスキルアップを考えるとか?

守屋:そう。例えば広報のプロでいくなら、他社のやり方から学べることはたくさんあるし、副業もできる時代ですから会社の外でも腕を磨けます。大手企業でしか働いたことがなくて居酒屋で愚痴を言っているくらいなら、夜や週末にベンチャーを手伝ってみればいい。その結果「我が社は素晴らしい」と気づく可能性もあります。毎月必ず給料が振り込まれることを考えれば、来月は会社がないかもしれないベンチャーよりも大企業の方がいいという考え方もありなんです。積極的に動いてみて、どうすることが自分にとって一番いいのかを体感してみることが大事です。

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