インタビュー 実践企業に聞くサーキュラーエコノミー

サーキュラーやダイバーシティなどを“お題目”で始めない、メルカリらしい社内コミュニケーションとは?

ゲスト:株式会社メルカリ グローバル・オペレーション・チーム マネージャー 田中 マヤ氏

 今回は、日本のCtoCのECサービスを牽引するメルカリでESGプロジェクトのリードを務める田原純香氏と、社内でのインフルエンサー的役割を担う田中マヤ氏に聞いた。前編では顧客に向けた働きかけを中心に、メルカリの戦略的な取り組みを聞いた。後編ではそれを支える組織と社内コミュニケーションを紹介する。

[公開日]

[語り手] 田中 マヤ 田原 純香 [聞] 大山 貴子 [取材・構成] フェリックス清香 [写] 和久田 知博 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] 企業戦略 サーキュラー・エコノミー ダイバーシティ&インクルージョン ESG サスティナビリティ

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海外出身のメンバーがメルカリに入社した理由

株式会社fog 代表 大山貴子氏(以下、敬称略):ESG推進チームができた時、社内の反応はいかがでしたか?

株式会社メルカリ Brand management team/ESG lead 田原 純香氏(以下、敬称略):現在、メルカリには40ヶ国ほどから社員が集まっているのですが、全社に対してESGに取り組んでいくとアナウンスした時に、反応が良かったのは海外出身社員でした。非常に好意的で、社内コミュニケーションに使っているSlackにすぐにコメントが来ました。

大山:どんなコメントがきたのでしょうか。

田原:「社内のゴミの分別は本来こうあるべきではないか」ということから、「実はメルカリに入社したのは、自分の不用品が誰かに役立つというコンセプトが好きだからだ」ということまでありました。私たちは、ビジネス戦略的な意味で対外的にESGを考えていたのですが、こういった社会的価値は社員や採用にも影響を与えるんだと実感したんです。

 社会的意義をお客様に対して前面に打ち出すことはないとしても、これから働きたいと思ってくれる人にとっては、向かうべき方向性を示す非常に重要なことです。採用時に求心力になると考えています。

大山:先日ESG推進チームの社内イベントにお邪魔した際に、非常にグローバルな会社なのだなと感じました。今は、どのくらい海外メンバーがいらっしゃるのでしょうか。

田原:ESG関連のイベントに参加するのは、海外メンバーが圧倒的に多いんです。社内で一番グローバル化が進んでいるのはエンジニア組織で、40%が海外メンバーです。実はESGチームのうち一人のメンバーはもともとZ-Earthという社内の部活を献身的に進めていたメンバーで、社内ではESGチームができる前から環境課題について考える部活が長く活動を続けてきていました。

 ここからは、Z-Earthのメンバーで社内のESGのインフルエンサー的な役割を担っている、田中マヤから説明しますね。

大山:では、田中さんにお聞きします。Z-Earthでは、どんな活動を行なっているのでしょうか。

株式会社メルカリ グローバル・オペレーション・チーム マネージャー 田中 マヤ氏(以下、敬称略):Z-Earthは地球環境を考える部活で、社内のメンバーが交代でプレゼンしたり、イベントを行なったりする活動です。プレゼン内容は、ベジタリアンの社員が肉食の地球環境への影響を説明してノーミートマンデーという月曜だけ週一回、肉を食べない日を作る取り組みを紹介したり、社内の研究開発チームに所属するメンバーが人工的に野菜を育てる方法を紹介したりとさまざまです。

 今はESG推進チームができたので、活動の主体はそちらが行なっていますが、Z-Earthのメンバー、特にコアメンバーと定期的にミーティングをして、私たちの意見を取り込んでくれています。

大山:海外メンバーが増えたことでZ-Earthのメンバーも増えたとのことですが、環境問題への意識は日本のメンバーとは違いますか。

田中:海外、特に欧米から来た人のほうが環境問題への意識が高く、特にイベントでは海外メンバーが英語でプレゼンすることが多かったです。私は、海外メンバーと日本メンバーの架け橋的な業務を行なうグローバル・オペレーション・チーム(以降GOT)に所属していることもあり、よく通訳をしています。

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