本システムは、ディープラーニング（深層学習）を活用することで、AIが優れたデザインに共通する特長を独自に抽出し、人間では簡単に思いつかないようなアイデアを生み出すことが可能だとしている。

　今回開発した『AIクリエーターシステム』は、インプットされた画像素材やコンセプトから、多数のデザイン案を作り出す「デザイン生成システム」と、生成されたデザイン案の良し悪しを判断して点数付けする「デザイン評価システム」の２つから構成されている。

　「デザイン生成システム」は、世の中のトレンドを反映した、多様なデザインデータをインプットすることで、求めるコンセプトに応じたデザイン案を自動生成するもの。一方「デザイン評価システム」はディープラーニングを用い、自動生成されたデザインを評価するシステムだという。デザイン感度の高い集団によるトレーニングを実施することで、AI自体が優れたデザインに共通する特徴を抽出し、点数付けを実施する。

　これにより、トレンドを反映し、かつ固定観念に捉われないデザインを多数提案し、年々変化が早くなるグローバルなデザイントレンドに対しても、その時々のデザインデータをAIに学習させ素早く対応することが可能としている。

　AIがパッケージデザインの自動生成から評価まで一気通貫で行う本システムの開発は世界初。現在までに「デザイン生成システム」に約3,000枚のトレンドを反映した画像をインプットし、デザインに精通しているクリエーター約300名によって「デザイン判断システム」の初期学習を行った結果、独創的なデザインを生成させることが可能になったと述べている。

　コージェントラボでは、本システムを様々な業界に対して提供することを視野に入れ、お客様に新たな視点で商品を楽しんでいただくことはもちろん、売り場の活性化にもつなげられるよう取り組んで行きたいと今後の展望を語っている。また、商品開発の業務効率化にも寄与し、様々な観点から差別性・優位性を生み出すツールとして活用していきたいと考えているという。

「AIクリエーターシステム」概要

　世界初、複数のディープラーニングモデルを組み合わせ、パッケージデザインを自動生成するシステム。これまで属人的だったデザインの領域において、経験や勘に頼らずに素早く優れたデザインを自動生成することが可能。※『AIクリエーターシステム』は、現在特許出願中（2020年3月9日現在）

『AIクリエーターシステム』の活用メリット

• 世の中の多様なデザインデータをAIが学習することで、従来では発想しえない独創的なパッケージデザインを提案
• 移り変わりの早いグローバルなデザイントレンドに対して、迅速に対応
• 独創性や迅速対応で、新商品およびリニューアル商品の売り上げの拡大
• デザイナーやマーケッターの業務効率化や生産性向上に貢献