SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

イノベーターの本棚

レジリエンスは、学習する“個人と組織”に必要なもの

『レジリエンス 復活力』

  • Facebook
  • X
  • Pocket

必要条件としての人やコミュニティのレジリエンス

 ここまではシステムの議論ですが、どのようなシステムにおいてもレジリエンスは「関わる人の意思と情熱、個人およびチームが変化に適応する能力や目的に向かって結集する力」によるとし、次に個人とコミュニティのレジリエンスについて論じでいます。

 個人のレジリエンスは心理学での研究の歴史も長く多くの要因があることは発見されていますが、本書では特筆すべき要因として、

  • 楽天的、自信家といった性格的特徴
  • 自己回復力
  • 自己統制力
  • 信仰心
  • コミュニティ
  • 遺伝

がどのようにレジリエンスに寄与するかを議論しています。その中で、レジリエンストレーニングの一つとして注目されているマインドフル瞑想のレジリエンスに果たす役割を詳細に検討しています。

 また、レジリエンスは個人の心の問題とも捉えられますが、一方で、一人だけでそれを達成することは難しいので、現実には仕事をする組織やコミュニティの問題と捉えられています。そのコアになるのが「信頼」と「協力」です。この本の後半はこの問題について考察されています。

 本書では、

  • 協力と信頼の生まれ方
  • リスクを抑制する多様性や寛容さ
  • コミュニティの適応能力
  • 通訳型リーダーの存在

といった観点からレジリエントなコミュニティとはどういうものか、また、どうすればレジリエンスを構築できるかについて考えています。

次のページ
イノベーションにおけるレジリエンスの構築

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
イノベーターの本棚連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

好川 哲人(ヨシカワ テツト)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング