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レジリエンスは、学習する“個人と組織”に必要なもの

『レジリエンス 復活力』

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 本書は、変化の時代に不可欠なレジリエンスという概念について、事例に基づき、その構築方法について解説した本です。レジリエンスは、システム、コミュニティ、人など、さまざまな分野で使われる概念で、それぞれについて解説した本は多くありますが、本書は抽象化し、各分野のレジリエンスの関係性を明確にすることによって、レジリエンスの本質に迫っています。この記事では、その点を中心に紹介しながら、イノベーションに必要なレジリエンスについて考えてみたいと思います。

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ビジネスパーソンにも注目され始めた「レジリエンス」とは何か?

 企業形態、ビジネス環境、ビジネスモデル、労働環境などにおいて、パラダイムシフトといえるような変化が起こる中、「レジリエンス」という概念が注目されるようになってきました。

 レジリエンスという概念自体はそんなに新しいものではなく、環境学で生態系の環境変化に対する「復元力」を表す概念として使われるようになり、それが、心理学の分野でも「精神的な回復力」を意味する言葉として使われるようになりました。さらには経済やコミュニティなどでも使われるようになってきました。

 このようにレジリエンスはさまざまな分野で使われる概念ですが、共通しているのは、変化が起こることによって生じる困難に対して、踏み止まり、復元していく能力やプロセスであるという点です。

 たとえば、レジリエンスの高い人を「竹」に例えることがあります。竹はレジリエントな植物で台風のように強い風に吹かれ、大きく曲げても折れず、風が治まれば元に戻ります。いわゆる“しなやかさ”ですが、靱性と弾性という性質によるものです。これは人にも当てはまり、レジリエンスの高い人は粘り強く、柔軟であると言えます。

 このようにレジリエンスの構築を考える際には、環境学や心理学などの特定分野の視点だけでなはく、少し概念的な視点を持ち、他の分野での知見を参考にすることが効果的なことだと思われます。

 今回紹介するのは、アンドリュー・ゾッリとアン・マリー・ヒーリーによる著作、『レジリエンス 復活力--あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か』は、まさにレジリエンスをそのような視座から解説した本です。

次のページ
アンドリュー・ゾッリのレジリエンスのコンセプト定義

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この記事の著者

好川 哲人(ヨシカワ テツト)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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