サイバーエージェントではAI技術の研究開発組織「AI Lab」設立当初から経済学チームを発足し、大学との産学連携や気鋭の経済学者である成田悠輔氏との業務提携を通じて、「経済学×AI」の実ビジネスへの応用に積極的に取組んできた。さらに小売業界のDX推進専門部署を設立し、小売店舗における販促オペレーション業務の効率化、デジタルサイネージや自社アプリなどを活用した「店舗のメディア化」などを推進している。
このような背景のもと、データや数学、アルゴリズムを用いたビジネスや政策のデザインを強みとする半熟仮想と2020年8月に業務提携。サイバーエージェントが取組む小売DX事業との共同プロジェクト第一弾として小売業の価格・クーポンを最適化する共同パッケージ「カカクのカガク」の提供を開始した。
「カカクのカガク」は、企業毎に適した新たなデジタル販促施策立案を図るため、過去データの分析から需要予測モデルを開発することで、小売業における価格・クーポン・ポイント発行等を最適化し、さらにサイバーエージェントが強みとする企画および運用力を活かすことで企業の販促施策と効果最大化を支援するサービス。
例えばクーポンや価格の最適化の場合 、新たなデジタル販促商品を企画するとともに、購買やクーポン配布履歴等のデータから短期的に収益を最大化する価格を予測。さらに店長などの経験値や直感もかけ合わせ、ブランド維持など長期的な目標も考慮した最適な価格を導くとともに、最適なメディアへ配信する運用を行う。
このように、企業に適した販促施策の立案をはじめ、過去データの分析・予測モデルの開発提供、サイバーエージェントが提供する広告メディアや各配信プラットフォームからなる各メディアの配信プランニングから運用まで、共同パッケージ「カカクのカガク」を通してサイバーエージェントが一貫してマーケティング支援することで、さらに企業の販促効果を最大化する最適なデジタル販促施策を実現するものだという。
サイバーエージェントでは今後も「経済学×AI」の研究および実ビジネスへの応用に積極的に取組むとともに、小売業をはじめとする企業の課題解決やDX推進、そしてマーケティング効果最大化に尽力すると述べている。