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NTTデータが「アートシンキングWS」を導入した意図──“要件定義型”から“社会ビジョン型”への変容

ゲスト:株式会社NTTデータ 公共・社会基盤事業推進部 社会デザイン推進室 福田 健一氏、古澤 暁子氏

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既存の枠を取り払う「アートシンキング」というアプローチ

増村:現在の延長線上ではなく、未来の姿を想像し、バックキャストで事業を創造しようというのは、まさにアートシンキングの考え方です。とはいえ様々な手法がある中で、アートシンキングを試そうと思われたのは、どのようなご経緯からなのですか。

福田:私自身は、増村さんの著書『ビジネスの限界はアートで超えろ!』を拝読したのがアートシンキングとの出会いです。デザイン思考という考え方もあり、そこにも一定取り組んできたのですが、それ以上にもっと“まっさらな”状態から発想する方法はないかと考えていました。社内で「0→1」を生み出す人とはどのような素養があるのかと議論をしていたところ、「アーティスト」というキーワードが出てきました。確かに、音楽や芸術で新しい何かをつくり出す人は、デザイナーではなくアーティストという言い方をするなと。それで検索したところアートシンキングという手法があることを知り、それに関する本を読み、増村さんの著書に出会ったというわけです。その後、Biz/Zineの記事も読みましたが、講座に参加するまでは半信半疑でしたね。それが2019年の年末くらいだったでしょうか。

古澤:私も最初に聞いたときは、かなり怪訝な顔をした覚えがあります(笑)。以前は別部署でサービスデザイナーとして仕事をしていたこともあり、もともと「デザイン思考」は馴染み深いメソッドでした。それでデザイン思考の限界も理解していて、課題があって解を見出す「1→10」フェーズでは役立っても、「0→1」には難しいだろうと感じていたんです。「最初のスタートとなる課題をどうやって見つければいいのか」とずっと考えていたので、福田さんから「アート」と聞いたときには最初は戸惑いましたが、その考え方に触れて納得がいきました。

増村:そう、どっちがいい悪いでなくて“使いどころ”が違うんですよね。得意不得意というか。私が本を出したのは2018年だったのですが、その中でルネサンス時代のイノベーションは、ペストの流行が引き金になって、それまで信じていた神という存在からの脱却がきっかけになったことを紹介しています。パンデミックの最中に、神に代わる新しい価値を見出さなくてはならなくなった、つまりは「問いを立てなくてはならなくなった」。それが、まさに現在のコロナ禍の状況と似ているんじゃないかと感じています。

福田:「神が絶対」という前提が壊したというルネサンスに対して、コロナ禍によって「オンラインではできない」と言っていられなくなったというのが現在なのでしょうね。「前提が変わる」のはチャンスであり、このときにどんな問いを立てて、どんな新しい価値を見出すかは、これからのビジネスマンに必要なスキルになってきたのではないかと実感します。

 その意味で、2019年からコロナの前に先んじて増村さんにWSをお願いできたのは本当に幸いでした。他にも東京大学とも連携してアートの活動・創造性をアカデミックな観点から研究したり、ビジネス創造に向けた準備をしたりして、さらに2020年には古澤も参加して、それをプロセス化・体系化を図り、トライアルを繰り返し、WSとしてようやく形にしたというところです。

古澤:具体的には、WSは4日間で実施しています。前半は増村さんを講師に「アート思考研修」を2日間、1日目はBiz/Zine Academyで実施されている内容と同様の講座です。デッサンで物の捉え方、絵の描き方について学び、2日目は「アートシンキング」で導き出した未来の社会像をまずは言語化して、さらにビジュアル化まで行うというワークショップを行いました。後半は「デザイン思考研修」を2日間で、「こうあったらいいなという社会像」をビジュアル化した社会ビジョンを作成しました。

アートシンキング&デザインシンキング研修

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個人が描く「理想の未来」から、新たな事業価値をつくる

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この記事の著者

増村 岳史(マスムラ タケシ)

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