今回の実証実験の結果、和歌山でのワーケーションでは以下の特徴がみられた。
- 職業性ストレス(労働に際して発生する身体的・心理的なストレス)が、ワーケーション期間中およびワーケーション終了後も低減した。特に抑うつ感(気分の落ち込みや物事に集中できない感覚)は、期間中に最大56.2%、終了後も42.5%低減した。
- リカバリー経験(良質なパフォーマンスを発揮するための業務後の回復機会)が、ワーケーション期間中に26.5%、ワーケーション終了後も23.2%向上した。
- ワークエンゲージメント(仕事に対する活力・熱意・没頭の程度)が、ワーケーション期間中に23.9%、ワーケーション終了後も15.9%向上した。
- ワーケーション参加群の仕事のパフォーマンスが、ワーケーション終了後も向上した。特にワーケーション前と後で、規定された職務(指示・期待された仕事を十分に行っている程度)は14.8%、WHO-HPQ(WHOが定める国際的な生産性指標)では17.2%向上した。
一方不参加群(在宅リモートワーク群)では、上記1~3について、ワーケーション参加群で見られたような変化は見られなかったという。
3社は、今後も自治体・企業・地域関係者と連携・協働して、ワーケーションの更なる科学的な効用研究および企業・個人への普及活動を実施。企業における生産性・創造性・エンゲージメントなどの向上、個人におけるウェルビーイング・心身の健康・モチベーションなどの向上、そして地域における新たなサービス産業創出による経済活性化に貢献していくとしている。