ドワンゴ危機の時代、絶対CTOから象徴CTO体制へ
ドワンゴって会社は、けっこうヌルくてあんまり人がやめないんですが、数年前にエンジニアが大量離脱したことがあったんです。その時に、絶対CTO制から象徴CTO制に移行し、僕が象徴CTOになった。これじゃ、なんの事かわからないですね(笑)。
象徴CTOとして手がけた最初の仕事は「女子マネ弁当」と、会社の移転だった。
今日のイベントって、朝10時からですが、こんな時間じゃ誰も来てないと思ってました。たぶんこの中にはドワンゴの社員はいない。ドワンゴって、10時だと出社率は5%ぐらい。12時すぎてから、ぼちぼち出社してくる。 その分、夜は遅いのかというとそうでもなくて、8時か9時ぐらいには帰る。本当にヌルいんです(笑) 。それで、少しでも早く出社させようと考えた案が、「女子マネ弁当」。どこがCTOの仕事かって感じです。あと会社が浜町っていうけっこう地味な場所にあって、オフィスも暗かったので、銀座歌舞伎座に引っ越したりとか。
こう語る川上氏だが、CTOとしてドワンゴのテクノロジー基盤を改善するプロジェクトをしっかりと指揮している。プログラマーが、インフラを触れないことに不満が多かったため、触れるようにしたこと、プログラマーを何人かインフラエンジニアにコンバートして垣根を取っ払ったこと、開発言語がPHPしか使えないという規制をやめ、言語の選択を自由化したことなどだ。しかしこれらは、象徴CTOに就任してほぼ1日ぐらいの仕事で、それ以来は「何もしていません」とも。
給料がG社やD社よりも安いので、“わりと”上げました。“わりと”っていうのは、うちは本当にみんな働かないんで、普通に上げるとすぐに業界最高の時間単価になってしまうからです。