「環境負荷の少ないパッケージ」という課題
プロジェクトのきっかけは、クリエイティブセンターでパッケージデザインを担当しているデザイナーが、5年ほど前から「環境負荷の少ないパッケージ」にしなければという問題意識を抱いてきたことにありました。プラスチックを用いないパッケージで、しかも原材料の生産背景からパッケージとしての最終形まで生産工程すべてにわたり、環境負荷を低減し、循環性を高めようと、徹底してこだわったのです。そこには、誰もやったことがない課題解決にチャレンジするという、ソニーのデザイナーが過去から受け継いできたDNAのようなものが働いてもいました。
また、「どこの、何を、どのようにして、こうした」というプロセスを、ユーザーにストーリーとして伝え、環境への問題意識を喚起することも、本プロジェクトの目的に含まれていました。社会において、環境負荷を低減する意識が高まってくる中で、ソニーとしてパッケージに取り組む必要性を感じていたのです。デザイナーは「ソニーはこういう姿勢を持った企業である」という意図に対し、お客様に共感してもらう役割を担ったパッケージを作ろうと考えました。