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事業開発者が目指すべき「温度ある経済の環」

日本企業の事業開発に欠かせない「温度ある経済の輪」とは?

第1回

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 ここ数年、世界で存在感を示せていない日本企業。働き方や企業のあり方が激しく変化する中、日本企業はどのような事業開発を目指すべきでしょうか。本連載では、事業開発に必要な「温度ある経済の輪」とはどのようなものか、どのように創っていけばいいのかを、実例とともに紹介していきます。

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事業開発を通じて関係性を紡ぐ

 かつて、世界で日本企業が恐れられた時代がありました。

 1979年、エズラ・ヴォーゲルの著書『ジャパン・アズ・ナンバーワン』が出版され、世界的な大ヒットを記録。その後、バブル経済が崩壊したとされる1991年頃まで、世界の多国籍企業の時価総額ランキングにおいて、上位30位の約7割を日本企業が占めていました。そして現在、米Fortune誌の発表する世界企業の時価総額ランキングにおいて、日本の企業は残念ながら上位30社に1社も入っていません。世界全体のGDPのうち、日本が約15%を占めていた時代もありましたが、現在は5%程度のシェアです。平均賃金も韓国を下回っています。

 背景には、日本人や日本企業の組織における様々な内的な要因も考えられます。しかし、そのような要因を掘り下げても解決策にはなり得ません。

 なぜなら、世界的な市場の環境や社会・経済システムの構造が、急速に変化しているからです。たとえば、食料自給率は戦後直後で88%でしたが、この数十年でも日本の食料自給率は大幅に低下し、現在はカロリーベースで約37%となっています[1]。さらに、この37%の食料自給率も多くの外国人労働者の方の労働力により成立しています。つまり、時代環境を踏まえずに日本企業のパワーダウンを考えても、今の時代に最もフィットした解決策は見つけられないのです。

 今日、私たちの日常はたくさんの多国籍企業の製品やサービスによって支えられています。言い換えると、言葉も文化も価値観も背景も異なる多くの人間の結集体により、日常的に我々が普通と感じる“日常”は作られているということです。

 では、そのような時代において、私たちは自らの仕事を通じてどのような事業を世界に送り出せばいいのでしょうか。

 私は、自身の携わる事業開発のプロジェクトで「温度ある経済の環」を創ることを目指しています。「温度ある経済の環」とは、事業開発を通じて、その事業に携わる人々に良い関係性のつながりを構築することです。その対象は、目に見える人間関係にとどまりません。目の前の仲間から、まだ見ぬ仲間。地球全体の環境や宇宙など、広くあまねく存在する人間、事象、空間との関係を心地よく紡いでいきます。

 日本人は他者との関係性や空気感に配慮する傾向が強く、この関係性のつながりを構築することが得意です。そのため、これを突き詰めていくことが、世界の中で存在感のあるプロジェクトを打ち出すことにつながると考えています。

 本連載では、「『温度ある経済の環』を創る」について考察していきます。次ページからは、その基本的な考え方について紹介します。


[1]農林水産省「令和2年度食料自給率・食料自給力指標について

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この記事の著者

三木 言葉(ミキ コトバ)

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