NTTデータは、融資を求める見込み顧客をAIで予測し、地域金融機関の顧客訪問営業(渉外活動)における成約率を上げる資金需要予測AIサービスを提供開始する。
同社は融資業務をAIでサポートする「finposs(フィンポス)」の第一弾のサービスとして、1月からファーストユーザーとして大阪シティ信用金庫の全営業店へ導入を開始。同サービスは、地域金融機関が保持する顧客の取引状況データをAIで分析し、将来の資金需要を予測するという。
これにより、地域金融機関職員はデータに基づいた訪問先顧客の選定ができるようになり、選定理由とあわせて、より資金需要の高い顧客への訪問、その成約率向上が望め、収益向上へ寄与できるとしている。
また、今後finpossには、資金需要予測AIサービスに加え、審査活動、与信管理活動にAIを活用したサービスも拡充する予定だという。
活用により期待できるとしている効果は、以下のとおり。
- 資金が必要な顧客への優先訪問による、成約率向上(収益向上)
- 職員の訪問先選定時間の削減(コスト削減)
- 需要予測が可視化されることによる気づき、ノウハウ継承(人材育成、ナレッジ化)
- AIの判断根拠に基づく能動的な営業活動による、取引先との親密度の向上(顧客満足度向上)
同社は今後、同サービスを地方銀行や信用金庫など地域金融機関全体に展開することで、地域金融機関の収益向上へ貢献していくと述べている。