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Zebras Unite創業者が語る、社会課題と持続的な経営に挑む「ゼブラ企業」を知る4つの価値観

講演者:Zebras Unite 共同創業者、マネージングディレクター マーラ・ゼペダ氏

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 起業家は、必ずしもユニコーン企業を目指して事業を起こすわけではない。しかし資金調達時にはそんな当たり前のことが当たり前でないと気づくという。ゼブラ企業とは、ユニコーン企業への行き過ぎた期待や過剰な資本の偏り、ユニコーン企業の弊害へのアンチテーゼとしてアメリカで生まれた概念である。  2月4日、Zebras and Companyは「ゼブラ企業」が集まる、ゼブラ企業カンファレンス「ZEBRAHOOD」を開催した。そのなかからゼブラの概念浸透を推進する団体Zebras Uniteの創業者であるマーラ・ゼペダ(Mara Zepeda)氏の基調講演の内容を紹介する。

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ゼブラ企業とユニコーン企業の違い

ゼブラ企業とユニコーン企業の違い
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 ゼブラ企業はZebras Uniteが2017年にマニフェストを発表して広めた概念である。創業者であるマーラ・ゼペダ(Mara Zepeda)氏は次のように説明する。

「ゼブラ企業は社会的インパクトと経済性という、ゼブラ=シマウマのような白と黒のような一見相反するような概念を持つことが特徴です。想像上の動物のユニコーンとは違って、ゼブラ=シマウマは実在しています。シマウマは群れになると、一頭でいるときよりも捕食動物に対して強くなります。白と黒の縞模様によって、捕食者が狩りの獲物とする個体を識別しにくくするからだと言われています。同じようにゼブラ企業はユニコーン企業と違い、コミュニティや関係性を重視して協力することで事業をしていきます」

 具体的には、こんな違いがある。

ゼブラ企業とユニコーン企業の違い
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 ユニコーン企業は指数関数的な成長を目指す。独占を目指して競争に勝とうとするものである。一部の人のみが急激に大金持ちになる。しかしこのような企業になれるのは1%もなく、99%は失敗してしまう。一方、ゼブラ企業はもっと持続的な繁栄を目指すものだ。一部の人のみではなく、コミュニティ全体が繁栄することを目指し、互いが協力し合ってリソースを循環し、構築し続けることを重視して事業を行う。

 一例をあげよう。Uberは目的地まで車で乗せてほしい人と運転手をつなぐプラットフォームを運営する企業である。大企業や機関投資家が出資する、ユニコーン企業の一例だと言える。しかし、Uberではそのプラットフォームを利用する運転手は、企業のオーナーにはなれず、事業の意思決定に参加することはできない。

 「The Drivers Cooperative」はそのUberと同様のサービスを行うゼブラ企業である。Uber同様、相乗りのためのプラットフォームを運営し、目的地まで乗せてほしい人と運転手をつなぐ。Uberと違うのは、この企業は運転手たち自身が共同オーナーであり、彼ら自身が事業の意思決定できることである。つまり、この企業はある種の労働者協同組合でもあるのだ。運転手たちがファンドレイジングのプラットフォームを使って、短期間のうちに自らがオーナーになれるようなシステムを作ったという。

 以下のイメージはZebras Uniteが2017年にマニフェストを発表したときのものだ。ゼブラ企業は、ユニコーン企業が壊してしまったものをみなで修復するという意識を示している。

ゼブラ企業のイメージ

 ゼペダ氏は言う。

「私たちが考えているビジネスモデルは、ドミノの最初のコマに過ぎません。その後ろには、ビジネスモデルに連鎖して変わっていくものがたくさんあります。ビジネスモデルはメッセージなのです。ビジネスモデルから始まって、企業文化や企業のパーパス、顧客体験、そして最終的には社会そのものの形が変わっていく。スタートアップの現状のビジネスモデルに代わるものを開発することは、私たちの時代の道徳観に対する重要なチャレンジになると、私たちは信じています」

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フェリックス清香(フェリックスサヤカ)

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