過去の価値観からのソフトランディング
ユニコーン企業とはまったく違う発想のゼブラ企業を提唱するZebras Uniteだが、ベンチャーキャピタリストを倒せと言いたいわけでも、一気にすべての企業がゼブラ企業になるべきだと言いたいわけでもないと、ゼペダ氏はマーガレット・J・ウィートリー氏の理論を提示して説明する。ウィートリー氏は『「対話」がはじまるとき―互いの信頼を生み出す 12の問いかけ』や『リーダーシップとニューサイエンス』などの著者で、世界的な慈善団体「ベルカナ研究所」(The Berkana Institute)の共同創設者の経営コンサルタントである。
緑で示された既存のシステムから、オレンジで示された新しく出現したシステムに移行するとき、最初はパイオニアが現れる。しかしパイオニアも一気に既存システムが崩壊することは望んでおらずスタビライザー、つまり安定させてくれる人を必要とする。その間、パイオニアはネットワークを作り、新しいシステムを活性化させていく。同時に既存システムのなかから新しいシステムに移行できないものを終わらせていくホスピス役も必要になってくる。つまりなくなっていくものに対して敬意を払いつつ、新しくしていくことが必要なのだ。