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帝人グループのイノベーション創出と知財インテリジェンス──IPランドスケープと改訂CGC対応とは?

PatentSight Summit 2022 レポート Vol.1:帝人株式会社 内山昭彦氏

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 2021年6月、東京証券取引所が公表した「改訂コーポレートガバナンス・コード」(以下、改訂CGC)に、知的財産に関する項目が明記された。その影響もあり、各社は今まで以上に自社の知的財産に関して意識的に活用をしはじめている。2022年6月に行われたPatentSight Summit 2022では、帝人株式会社の帝人グループ執行役員で法務・知財管掌と知的財産部長を兼務する内山昭彦氏が登壇。「イノベーション創出と知財のコミュニケーション」と題して講演を行った。帝人の知財に関する基本方針や知財を生かすための社内変革、特許アナリティクスの分析情報を活用した知財戦略、経営との連動などについて語った講演内容を紹介する。改訂CGC対応、IPランドスケープを活用した知財インテリジェンス、M&Aへの活用とは。

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イノベーション創出に密接に関わる知的財産活動

 知財活動は全社のビジネスモデルと密接に関わっている。帝人で法務・知財領域の執行役員であり、知的財産部長を兼任する内山昭彦氏はまず、企業概要と中期経営計画の概略から講演を始めた。

 帝人は人造絹糸、レーヨンを日本で初めて開発・生産した企業であり、60年代から70年代あたりに業容を大きく拡大し、現在では繊維を含むマテリアル事業とヘルスケア事業を主軸としている。「環境価値」「安心・安全・防災」「少子高齢化・健康指向」の3つのソリューションで「未来の社会を支える会社」になることを長期ビジョンとして掲げ、2020年から2022年までの3年間には、その3つのソリューションについて全投資額の85%、約4,500億円の投資を計画している。現在、それら3つのソリューション領域での売上比率は全体の60%であり、2030年度までに75%にする計画だ。

 長期ビジョン実現のための戦略と事業ポートフォリオに関しては、帝人では、売り上げに寄与する既存事業を「Profitable Growth」、将来の収益源を「Strategic Focus」と呼んで整理して考えている。具体的な「Profitable Growth」としてはアミラド繊維、樹脂、ポリカーボネート、在宅医療やIT、電池のセパレータ、繊維製品などがあり、状況を見ながら投資を継続して、利益ある成長を続けていこうとしている。一方、「Strategic Focus」で今立ち上げているのは、地域包括ケア関係のヘルスケアである。医薬領域と在宅医療のビジネスの基盤を持ち、在宅看護ビジネスや機能性食品、埋め込み型デバイス、再生医療などに取り組んでいる。また、自動車用の複合材料、航空機向けの中間材料なども投資を継続している。

 帝人は2030年に向かってEBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization、利払い・税引き・償却前利益)を現在の1,500億円弱から2,500億円超に引き上げようとしている。それには「Profitable Growth」の既存事業だけではなく、「Strategic Focus」の新規事業での売上比率を伸ばしていくことが必要だ。そのために、帝人のヘルスケア、マテリアル、IT、繊維・製品に関する技術とビジネスを持っている強みを生かし、その融合領域でイノベーションを起こすべく、他企業との協業や、研究機関とのコラボレーション、CVCなどを行っている。

 こういったイノベーション活動には、知的財産活動が密接に関わってくる。特に昨年には東京証券取引所が公表した改訂コーポレートガバナンス・コード(以下、改訂CGC)に、知的財産に関する項目が明記され、投資家や取締役においても報告・説明の必要がある。内山氏は知財活動の取り組みを、(1)基本方針、(2)知財活動の変革、(3)知財評価と改訂CGC、(4)知財インテリジェンスで順に説明した。

イノベーションマネジメントと知財活動
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フェリックス清香(フェリックスサヤカ)

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