FRONTEOは、独自開発のAI「Looca Cross(ルーカクロス)」を搭載した経済安全保障ソリューション「Seizu Analysis(セイズアナリシス)」の機能拡張を行った。
Seizu Analysisのサプライチェーン分析機能は、オープンソースから得られる情報をもとにサプライチェーンを解析。「自社のサプライチェーンに特定のエンティティ(取引が好ましくないと判断された企業など)が潜んでいないか」「サプライチェーンが特定の国や地域、取引先に依存していないか」「グローバルにおけるチョークポイントがどこにあるか」を分析できるとしている。
また、通常は企業が自力で自社サプライチェーンの健全性を確認しようとすると、2次、3次サプライヤーまでしか追うことができない場合が多いが、Seizu Analysisでは、オープンデータか企業保有のデータのいずれかにデータがあれば、10次先の取引先まで、上流・下流を含むサプライチェーン全体を把握できるという。
今回の機能拡張で追加された機能は以下のとおり。
登録機能
各企業がサプライチェーンマネジメント(以下、SCM)ツールなどを使用して保有するデータと、有価証券報告書などのオープンデータの解析結果から導き出されるネットワークパスをSeizu Analysis上でつなげることが可能。これにより、自社SCMの活用だけでは見つけることができない、サプライチェーンの外側までを含めたグローバルなリスクを把握できるという。
削除機能
分析したいテーマと関連性の低いパスを非表示に。これにより、影響は大きくても関連性の低いサプライチェーンを除外でき、分析の精度を高められるとしている。
代替表示機能
現在の取引先の代替候補となるような類似した企業を提示。これにより、新規取引先開拓、企業買収の際の企業選択への活用や、災害や制裁といった有事に備えた代替供給網ならびにBCP対策検討に役立てることができるという。
この機能拡張により、顧客SCMデータにある企業や取引を追加でき、自社データとオープンデータをつなげることでサプライチェーンネットワークを精緻化。サプライチェーンのリスクマネジメントに貢献するとしている。
同社は今後、Seizu Analysisを通じて、企業が知りたい情報を短期間で見つけ出し、経済安全保障にまつわる戦略における重要な意思決定を支援していくという。