東日本電信電話(以下、NTT東日本)、プライムデリカ、ヤンマーグリーンシステム、NTTアグリテクノロジーは、イチゴを対象に「紫外線発光光源」を軸とするスマート病虫害防除技術の確立、および農作物の安心・安全と安定供給の両立を図る生産環境の実現に向けた実証実験を、11月より開始する。
同実証実験では、ヤンマーグリーンシステムが提供するイチゴ移動栽培装置を中心とした、次世代型生産設備が導入されている熊本県内にあるプライムデリカ所有の圃場を実証フィールドとする。その圃場において、物理的な防除技術として期待される紫外線発光光源を用い、NTT東日本が各種試験データの取得と分析を行うという。
この実証により、化学農薬の使用量およびリスクを低減させた安心・安全なイチゴの生産・安定供給を実現する次世代型スマート防除技術の確立を目指すとしている。
具体的には、温暖化の影響で被害が拡大傾向にある「ナミハダニ」を対象に、複数品種のイチゴの葉に紫外線発光光源を照射し、その防除効果を定量的に把握・確認する。
将来的には、4社が連携し、ナミハダニに限らずアザミウマなどの害虫や、他の病害を統合的に防除可能な新しい技術の確立と、イチゴの生産における作業自動化の双方を実現し、スマート防除技術の植物工場などへの実装を目指すという。
企業の役割は以下のとおり。
- NTT東日本:プロジェクト全体マネジメントならびに実証データの取得と分析
- プライムデリカ:イチゴの生産、品質(見た目・味)評価、加工・流通による市場評価の獲得
- ヤンマーグリーンシステム:イチゴ移動栽培装置をはじめとする次世代型生産設備の導入と運用
- NTTアグリテクノロジー:スマート防除設備の環境構築