「面倒な客からの脱却」 デンソーが取り組む“標準化”と“強靭化”
1社目の事例は、自動車部品メーカーのデンソーから。2022年6月、デンソーは「半導体戦略説明会」を実施。その中で、「自動車業界と半導体業界にはギャップがある。このギャップを解消し、『顧客への働きかけによる標準化を含むサプライチェーンの強靭化』を図らなければ、根本的な解決にはつながらない」と述べており、あるメディアはこの取り組みを「脱・面倒な客」と表現した。どういうことか。
半導体業界は、速いサイクル、スピードで標準品を売り切ることが望ましい事業モデルである一方、自動車業界は、短くても5年程度でのモデルチェンジが一般的となっており、加えて車種やメーカーごとにカスタマイズ品の固まりで構成されている。