星野リゾートが展開する“教科書”通りの経営戦略
中盤からは星野氏の経営戦略について話が進む。星野氏は教科書通りの経営を進めてきた。教科書とは、世界中のビジネススクール・学者による研究成果が書かれた書籍等であり、そこには成功への定跡やビジネスセオリーがまとめられていると星野氏は話す。教科書通りの経営を進めていれば、経営者個人の考えや想いに経営が委ねられることはない。必ず成功するわけではないが、書かれた内容を実践することで、失敗する確率を下げられると星野氏は考えているそうだ。なお、成功するためには教科書の定跡に加え、経営者による“微調整”が必要となる。
星野氏は、自身が参考にしている教科書として、マイケル・ポーターの『競争の戦略』を取り上げた。マイケル・ポーターは過去の多くの事例をまとめた経営学者であり、彼から学ぶべき点は多いと星野氏はいう。そのうえで『競争の戦略』を参考に星野リゾートが進めてきた3つのステップを紹介した。