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米クアルトリクス、顧客体験や従業員体験の新たな取り組みと最新事例を共有するイベント「X4」を開催

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 米クアルトリクスは、3月7日から9日(現地時間)、エクスペリエンスマネージャー(XM)向けのイベント「X4」をソルトレイクシティで開催。4年ぶりとなった今回のイベントでは、世界中から10,000人以上のXMが集まっており、顧客体験(CX)、従業員体験(EX)、ブランド体験(BX)、製品体験(PX)に関する最先端の取り組みが共有されている。

 2日目の基調講演では、クアルトリクスCEOのZig Serafin氏や創業者・会長のRyan Smith氏の他、XMに取り組む企業が登壇。

 最初に登壇したSerafin氏は、なぜクアルトリクスがエクスペリエンスマネジメントを重視しているのか、そして、これからどのような製品を提供していこうとしているのか話した。

 顧客満足度の重要さは広く認識されているが、そこからさらに踏み込んで“感情的な”繋がりを築いていくべきだとSerafin氏は話す。実際、感情的な繋がりのある顧客は満足度が高いだけの顧客よりも平均して52%も高い価値を持っているという調査もあるという。これは従業員に関しても同様で、勤務する会社に感情移入している従業員は、そうでない従業員と比べてエンゲージメントや生産性、業務における柔軟性が高い傾向にあるというのだ。

 そして、顧客や従業員との繋がりを築き、関係を深めるために同社が現在注力しているのが、「frontline」と「AI」だ。

 frontlineとは、企業が顧客と接する“現場”で、企業が提供する体験に大きな影響を与える人々を指す。これまでもその重要性は認識されていたが、デジタル・対面含め膨大な数の接点があるため、その一元管理が困難だった。そこで、あらゆる接点から収集した人の“感情”のデータベースとAIを活用して、最適な対応をリアルタイムで提案できるようにすることで、企業が抱える膨大なfrontlineを支援していこうとしているのだという。

クアルトリクス CEO Zig Serafin氏
クアルトリクス CEO Zig Serafin氏

 クアルトリクス創業者であるSmith氏は、同氏がオーナーを務めるNBAチームのUtah Jazzを例に、体験管理の重要性について語った。スポーツではすべての体験をコントロールすることはできない。ファンは、チームが勝てば食事も往復の移動も含めてすべてが良い体験だと感じ、チームが負ければすべてが良くない体験だと感じてしまう。では、コントロールできない部分を受け入れつつファンの体験をどのようにマネジメントすればいいのだろうか。この観点はビジネスの現場でも変わらないとSmith氏は語る。外的要因でサプライチェーンが断たれることもあるし、パンデミックで事業が止まることもある。それを受け入れた上で、コントロールできる部分に集中することで、価値を高めるべきだとSmith氏は述べた。

クアルトリクス 創業者・会長 Ryan Smith氏
クアルトリクス 創業者・会長 Ryan Smith氏

 基調講演では、XMに取り組む企業の事例として、米国運送会社のUPS(ユナイテッド・パーセル・サービス)でCMOを務めるKevin Warren氏が登壇し、シェアを失い始めていた同社がどのようにして競合を圧倒するほどに成長したのかを語った。

 Warren氏がUPSに入社した約5年前、大口顧客に傾倒していたためにシェアを失っていたことに気づき、「スピードアップ」「ブランドのアップデート」「CXの向上」を柱とした変革の戦略を立てたという。特に2つ目と3つ目が密接に関係している。これまでは時間通りに荷物が届けば良いとしていたものを、配送ドライバーだけでなくデジタルやコールセンターも含めたカスタマージャーニー全体で顧客に良い体験を提供するようにし、その接点の積み重ねとしてブランドの魅力が生まれるようにしていったのだという。部門を超えて組織全体としてエンドツーエンドでのサービス提供を実践することで、UPSは大きな成長を遂げたとしている。

 今回のイベントではその他、ブレイクアウトセッションとして、KFCやポルシェ、米国金融機関などが自社のCX管理、コカ・コーラやアディダス、アマゾンなどが自社のEX管理に関する取り組みを紹介している。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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